『須田国太郎の芸術――三つのまなざし』世田谷美術館で 「東西の絵画の融合」を追求した洋画家を多角的に紹介(ぴあ) - Yahoo!ニュース

 

『須田国太郎の芸術――三つのまなざし』世田谷美術館で 「東西の絵画の融合」を追求した洋画家を多角的に紹介

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須田国太郎 《鵜》1952年 京都国立近代美術館蔵

2024年7日13日(土)より、世田谷美術館では、『須田国太郎の芸術――三つのまなざし』が開催される。2021年に生誕130年、没後60年を迎えた洋画家・須田国太郎(1891-1961)の、初期から晩年までの作品を、写真やデッサン、意外なコレクションなどの資料もあわせて約410点で紹介し、須田国太郎の新たな魅力に迫る展覧会だ。

 

  【全ての画像】須田国太郎《犬》ほか広報用画像(全14枚)

 

明治24年、京都に生まれた須田国太郎は、京都帝国大学(現・京都大学)および同大学院で美学・美術史を専攻する一方、関西美術学院で油彩の基礎を学んだ。その後はスペインのマドリードを拠点にヨーロッパ各地を訪れ、プラド美術館での模写などを通じてヴェネツィア派の色彩理論やバロック絵画の明暗法など、西洋美術のリアリズムの表現を研究する。帰国後、41歳の時に、銀座の資生堂ギャラリーで自身初の個展を開催。これを契機に、独立美術協会の会員になると、同会を中心に意欲的な作品を次々と発表した。 美術界きっての理論派だった彼が、生涯をかけて追求したテーマは「東西の絵画の融合」。

 

 

一貫して日本の精神文化に根ざした油彩画のあり方を探求し、

その成果は、独得の黒を基調とする「黒の絵画」に結実した。

 

 同展ではこれら「黒の絵画」で構成された「真理へのまなざし」をハイライトに、

ヨーロッパ旅行中の写真や油彩画を紹介する「旅でのまなざし」、

須田が幼少時から親しんだ能・狂言のデッサンなどを展示する「幽玄へのまなざし」と

「3つのまなざし」に焦点をあてる。

 

生真面目の塊のような須田が長年にわたって集めた「グリコのおもちゃ」など、

意外な趣味にも注目だ。

 

 

 関連企画は、専門家を迎えてのレクチャーや担当学芸員による展覧会解説、大人から子供まで楽しめる100円ワークショップと多数。詳細は美術館ホームページで確認を。 <開催概要> 『生誕130年 没後60年を越えて 須田国太郎の芸術――三つのまなざし』 会期:2024年7月13日(土)~9月8日(日) 会場:世田谷美術館

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