京都大阪にはとんでもないドケチで金持ちがいる。だから二代目で金持ちはいない。利益を貪る人はともあれ、自分さえよければと騙して稼いだ金であるから神を穢して槌の道に背いて人を助けようとする心が乏しいからだ。天と地の間に天神の気が満ちていても義が駄目であれば神を穢すことになる。

日は陽く東にあり、月は陰で西にあるように、金は陽、銀は陰である。都は金銀ともに通用する。東日本は金が通用し、西日本は銀が主に通用する。これは神の国の不思議なところで人の手によってできたものではない。金銀は死んだものではないということだ。

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余程関西人に恨みがあるんでしょうか。始末の概念を分かってないのではないかと。

後段はちゃんとした理由があります。西日本は石見銀山はじめ銀が多く取れたのに対して、東日本特に東北地方から多く金がとれたのが原因です。一応金と銀は日本全国で流通することになっていましたが、金で何匁、銀で何匁でくれというような決済をしていたそうです。

ついでに言うと、銅貨もありましたがこれはほとんど補助貨幣扱い。これに加え、藩札と私札が入り乱れて、藩や発行した店の信用で表向き一分銀(現在だと1万5千円位）と交換しますと書いてあっても、実際には十文(400円位）しか交換してもらえずというような地方藩の藩札もあったようです。今でいうとFXですね。一国の中でFXなんてなんとも経済効率が悪すぎるというか。

こうやってFX取引所みたいなのが両替屋だったりするわけです。こんなのでぼろ儲けするような状態じゃ、そりゃ幕末に経済破綻するわけですよ。イギリスを見習って物作りより金融で稼ぐみたいなことを言ってた時代がありましたが、イギリスは植民地をもってたのでその情報網が生きているから出来るのであって、日本はそういうの無いのに金融で食えるはずがありませんよ。

宝の槌 13

宝の槌　13