法人税と高額所得者に対して増税が検討されていますが、それでも税収がアップするにはそもそも稼ぐ力が安定していることが前提になります。ここを忘れている気がします。

 

なぜか?文系が世の中を牛耳っているからです。

 

文系は間接部門であるにもかかわらず、なぜか世の中を牛耳っています。製造企業の利益の大本である新規性や性能、低価格は研究開発によって生み出されるのですが、その辺の担当者を優遇していません。

 

例えば、自動車で言えばHVの技術なり低燃費や衝突安全、すべて研究開発によって生み出されています。ところが給料は文系と大差がないのです。おかしいと思いませんか?金の卵を産む鶏は、ただの鶏と同じ値段で取引されているのです。

 

そして、理数系の人と文系の人では行動基準が違います。文系は特定の組織や集団に所属すること自体が報酬になりますが、理数系はその仕事ができるのであればどこの会社であろうが、どこの国であろうが移っていきます。文系から見ると裏切者に見えますが、理数系にすれば給料は安い、仕事をさせない、ならば高く評価してくれるところに移るのは当然と考えます。

 

これでは、増税が進めば日本の競争力を生み出す人材がますます海外に逃げる可能性があります。最近、20代30代の人が日本で働いても先が見えないと海外に逃げ出す傾向があり、このところの円安で加速しています。そう、彼らからすれば、ばかばかしくてやってられないんですよ。

 

ここは、しっかり産総研や理研といった公の研究機関へのテコ入れと高給を払う、民間との人事交流これを積極的に進めてください。そして、研究開発に関しては優遇税制を導入するなど、将来への投資をしてください。失われた30年間で文系の官僚たちと会社がコストとして切り捨てたため、完全に出遅れました。これを取り戻すには、高等教育からしっかりテコ入れをお願いします。