た たとへ 利がなくとも 見切り現銀に 売らばまたよき買い物あり

れ 廉直にせよや 秤目金銭の しかけ不足をするは 不正路

そ 損失の 後を思はば うかうかと 買掛するな よき利ありとも

つ 常々に 栄耀驕りを 慎みて なるたけ増やせ 店の代物

ね 値切るにも ほどほどがあり 商人に 毎々損をさすな 買い物

 

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「た」は、田舎の店に行くとたまにいつ仕入れたか分からないものがあります。

 

これは昭和の時代のものか?と思うようなものも。最近見たものでは、早見優のセーラー服の看板です。骨董屋ではなく一応衣類販売店なんだから。挙句に虫食いになっているのを「安くするから買ってよ」だって。そうなる前に、まだ商品価値が残っているうちに値引きしてでも売ったほうが、まだマシなこともあります。そんなことがあってから半年後に、その店は更地になっていました。おそらく処分費もかかったでしょうね。

 

また別の八百屋では、売れ残り品は翌日に高くなっている店があります。いやこれ本当に話で、近所にそういう店があるんです。傷んだものは流石に捨てるようですが、ガラポンして値段が高くなってる。これでも売れているのは駅前になるから、夜中までやっているからなんでしょう。

 

「そ」も不味い経験があります。お金を溶かされた記事を以前に書きましたが、結局利子の支払いも元本も1円も戻ってきていません。利子の支払いの話があったのですが、まとまってからにしてくれと言ってしまったのが大きな原因です。細かい金額であっても、払って貰える時にきっちり払ってもらわないと、後が大変なことになります。

 

一度売掛金、買掛金がどこにどのくらいあるか、繰り上げ返済、回収ができるのであればやっておいた方がいいですよ。

 

「ね」 事情を知らない人は恐ろしいもので、原価構造を知らないでいきなり半額にしろとか普通に言い出します。これって倒産会社からの引き上げ品ならいざ知らず、売り上げの80%が通常の原価です。それ以上負けさせたい場合は、あちらの売れ残りもまとめて買ってやるぐらいの事をしないと駄目ですよ。