一回の食事を一碗減らせば、百年の寿命を保つとある人が言っていた。ならば、父母から頂いた体を大切にして、淫酒美食を慎んで粗食を第一に考え、養生しててんじをまっとうしとうと考え、一日三度の食事を一度は粥にしなさい。

 

こうすれば日に一碗の米を減らすことができる。これには三つの良い点がある。一つは国の恩に報じる、二つに内臓を養い病を防ぐ、三に財産を増やし命を保つ。細かく考える人に一日五勺の米を食わせれば、十人に五合、百人で五升、数十万の人には数えきれないほどの米になるだろう。

 

この方法を推し広め、天下の人が五勺ずつ米を食わなければ、国家にとって最も重要な米が豊かになって値段も高くならず、凶作の年の妨げになり庶民の助けとなるだろう。だから倹約を守って粗食をして、一碗の飯を節約すれば寿命が延び、自らの余慶[1]を得て、年中落ち着いて稼業も繁盛し子孫は長く続くだろう。ああ、質素倹約の徳を頂きなさい。

 


[1] 過去の善行で褒美を得ること

 

食い物は、節約しても後で腹が減って仕事にならないのでは意味がありません。食い過ぎに注意しましょうぐらいにしておくべきでしょう。

 

今で言ったら、エネルギーに置き換えるといいかもしれません。化石燃料は無くなると言われつつ、どんどん産出されいてます。これは、「今の技術で」商業ベースで掘れる埋蔵量なので、流石に技術の発展にも限界があるでしょうから、徐々に使用料を減らすのは賛成です。

 

ただ今のSDGsやらESGは胡散臭すぎますけどね。