さて、武漢ウィルスが治まる気配どころかさらに蔓延する勢いですが、ヨーロッパの友人から「日本政府は患者数を隠ぺいしているのではないか」と問い合わせというか指摘が届いています。日本でも煽っているメディアもありますが。

 

出典 ジョンホプキンス大  27日時点

 

なぜ先進国の中で、これだけ感染者が少ないのか、オリンピックの延期を決めてから増えていることを根拠にしています。

そんなことを言われても、どうなんですかねとしか言いようがないですが、政府はそんなにうそを言っているようには思えません。

というのは、今年はインフルエンザの流行が例年より少ないのです。つまり、武漢ウィルス対策でいつもより、うがいと手洗いをよく行い、外に出ない生活をしているからではないかと思われます。

国立感染症研究所

 

国立感染症研究所が嘘を言っていると騒ぎ立てている医師もいますが、それはさておき実体験としてインフル患者が少ないと思いませんか?

 

その上で、ヨーロッパ系の人たちと違うのは

1 やたら握手やハグをしない

2 マスクなどで感染症の蔓延を普段から防止しようとしている

3 日本人は災害慣れしている

4 専門家をそれなりに信用している

5 宗教的背景

があるのではないかと思います。

 

3は、毎年洪水か地震に見舞われて、家を失う人たちが出ます。海外からすればこういう時に暴動が起きないことに驚くようですが、日本人からすれば騒ぎ立てても物事は解決しないということはよく分かっています。奪い合うことによって、却って自分たちが救済されるチャンスを失うことをよく理解しています。

だから救済活動をする人たちの邪魔をしないというのが、自分たちの利益につながることをよく理解しているのです。

 

4は、これも驚きますが、ヨーロッパの場合は指示されるのを非常に嫌います。特に、政府からの指示は徹底的に嫌がって、外出を控えてくれと言っているのに出歩く人たちが絶えないようです。「犬の散歩ならいいだろ?」に始まり、あらゆるペットを連れだして散歩に出かけ、金魚鉢をもって金魚を散歩させていると屁理屈を言って、「権威に逆らう俺ってかっこいいだろ?」とまで思っているかどうかわかりませんが、そう思われても仕方ない行動をとっています。

本人が感染するだけなら知ったこっちゃないのですが、たまたま隣にいた赤の他人に感染させることもあるわけで、そういうことに気を遣わない、頭が回らないかのようです。日本人の場合は、少なくとも見える範囲でのコミュニティが困るようなことをすることは、大いなる罪と感じているのです。

政府あるいは専門家が指摘することをそのまま守るのは、どうやら日本人の特性のようです。(逆に言うとプロパガンダに弱いのですが)

 

5は、日本人はほとんど意識していないと思いますが、穢れの概念は伝染病対策と同じです。例えば、同居の人が死んだ場合、何日家にこもっていなさいというのが地方によっては昭和の初期までは普通にあったようです。これは、悲しみを表すのではなく、伝染病対策と考えるべきのようです。庭で野良犬が死んでいたというだけで、忌み籠り(出勤停止)ということもあったくらいですから。

ということから、忌み籠りは単に神道の穢れを取り除くというだけではなく、実質的に感染症対策になっていたと考えてよいと思います。日本人にとっては、死は穢れでしかありません。清浄なところに行くには、穢れを取り除くために必ず禊(みそぎ)をします。体を削るくらい洗うことを意味するようですが、これが大きいのではないかと思います。

カトリックの場合は、死の間際に家族の前で油を垂らす儀式があり、実際にこれが原因で感染した神父もかなりいるようです。

 

おそらくこういったことが大きいのではないでしょうか。その他にも、ヨーロッパから比較して残業が多すぎてコミュニティが破壊され、家族全員親戚が集まって食事会をすることが減っているという裏の面もあると思います。これはあまりいいことではないですが。

 

ヨーロッパ人に限らずですが、自分が置かれている状況を基準に他人を判断するので、こういった背景を理解していなければ隠ぺいしていると疑われるでしょう。