「足ることを知るというのはどういうことでしょうか」

「欲深い人は富めば富むほど、まだ足りないと思っていて、いつまでも飽きることない。もし、無欲で今の自分の身分で他に財産や名誉を求めないのが足ることを知るということなのです。昔の言葉にも、足ることを知れば貧しくても心は富んでいるのと同様なのです。足ることを知らなければ、たとえ富んでいてもその心は貧しいのと同じであるといています。足ることを知ろうと思うのであれば、自分より下の境遇を詳しく知って、自分より上の人の楽しみを羨んではいけません。羨む心があれば、自分が貧乏であることを嘆いて、楽しいことを忘れるでしょう。自分より下の人を見て、自分より一段も二段も下の人がいます。夏に蚊帳もつらず、冬でも綿入れを着られず、普段から粗末な食事で生きる甲斐のない様子を見て自分と比べてみれば、自分が安楽であることを初めて理解できるでしょう。そういったことを歌に、

上見れば 及ばぬことの多かりき 笠着て暮らせ おのが心に

 

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これは、なかなか外国では通用しません。例えば、自動車メーカーのFord、GM,クライスラーは倒産しそうになった時ですら、社長も給料は年収で30億円を楽に超えたそうです。絶好調のトヨタは2億円程度です。

「だから優秀な経営者は日本に来ない」と某MBAの講師は言ってましたけど、それってどうなんでしょう。自分の給料を高めるために努力するだけであって、その会社は自分が離れたらどうなるかなんてことは基本的に知ったこっちゃないというような態度ですからね。自分の任期中に最高益を出すだけ出して継続性なんかまったく考えないような社長もいますよ。そんなにに何十億も払うなんてとんでもない話です。日本人的感覚では。

ちなみに、アメリカでは役員用のトイレは一般従業員とは別、ランチも1食3万円ですべて会社持ち。ある程度の差は必要だとは思いますが、足ることを知れと言いたくなりませんか?