ウクライナ情勢は?(14) | 悠釣亭のつぶやき

ウクライナ情勢は?(14)

ウクライナ戦争は発生から15か月を過ぎたが、戦況は
膠着状態で、東部バフムト辺りでの攻防が激化している。
近々発動されると予測される、ウクライナによる反転攻勢が
どんな形で始まるのかは分からないが、相当な激戦になって、
双方の損耗が増えそうな気配である。


そんな中、21日にはG7サミットが開催されていた広島を
ゼレンスキー大統領が訪問し、各国首脳との会談を行った。
G7各国はウクライナ支援を継続する事を確認し、米国は
F-16の供与に前向きの姿勢を示した。
ゼレンスキー外交は大成功であったと思われる。

既に供与されている戦車群をはじめとする反攻のための装備も
スタンバイ状態になっていようから、今や、いつどこから始まるか
だけが焦点と言えそうだ。
陽動作戦や隠匿行動が盛んに行われている様だ。


ロシア側を見ると、どうも軍内部の齟齬が出ている様だ。
民間軍事会社が前線に立って戦闘しているのに、十分な武器が
供給されないとの不満が高まっているように見えるが、自軍に
不利な情報が簡単に洩れるものなのか、ちょっと疑問だな。

ロシア国内への攻撃が散発し始めている。
3日にはクレムリンに対する無人機攻撃が発生しているが、
これは偽旗作戦(自作自演)との噂もあり、真相は分かって
いない。
首都でこうした活動が阻止出来ていないところはロシア側の
大きな弱点ではある。


22日には、ウクライナと国境を接するロシア側で破壊工作と
見られる攻撃があったが、小規模なもので撃退されたようだ。
この攻撃は、ウクライナ側で戦うロシア人の軍事組織、
「自由ロシア軍団」が攻撃したことを認めている。

今まで、顕在化していなかったロシア国内やウクライナに居る
ロシア人からの反政府活動が表に出始めた兆候かも知れない。
以前、発生した軍事航空基地への工作も内部の反政府活動の
一端だったように見える。


ウクライナによる反転攻勢はいつ始まっても不思議ではない。
現時点でのロシアは攻勢に出るよりも占領地を守る事に注力
しているように見える。
散発的なミサイル攻撃だけでは戦況は変わらないだろう。

ウクライナ軍の装備は今までに増して相当に強化された。
そして、ロシア軍内部の統制が乱れているようにも見える。
これらの状況がどう出るかは分からないが、ウクライナ側が
大きな結果を残すように思える。
一気に片が付くとは思えないけど、一部地域を奪還し、徐々に
拡大してゆくような形になって行くんだろう。


ユックリと確実に進める事で、ロシア国内の反戦世論の高まりを
助長する作戦がプーチンの爆発を防ぐためには良い作戦と
言えそうだ。
まだまだ戦闘が長引きそうだな。


Ref.
ウクライナ情勢は?(13)
https://ameblo.jp/yct/entry-12800994688.html