はぁ...
かれこれ1時間も車から出られず、疲労感からタバコを一服する。
そもそも出れない理由は財布がないからだ。
小さい頃から泣いてもよいのは、親の葬式と財布を失くした時だけと習って来た。
しかし現在の私にとって中身のほとんど入っていない財布とは、ただの元カノからのポールスミスに過ぎないのだ。
それでも必死に探している理由は、その元カノからのポールスミスに社会的責任(会社のビルの入館証)があるためだ。
さかのぼる事3時間前。
本日を仕事を終えて駐車場へ到着。
エンジンをかけたままライトを落とすと、私は気だるそうにそっとメンソールのタバコに火を付けた。
そう、言わば陶酔タイムである。
社内で猫を被ってる私はにとって、仕事後の車内は私の素を出しての休息地である陶酔スポット、所謂陶スポである事に説明はいらないであろう。
そしてiPhoneを用いて本日のmixi、Twitterチェックを行う。
23時半。
2時間をかけてのノルマを終えた私は帰路へつく事を英断した。
(すぐ直帰出来ない理由はまた改めて書きます)
iPhone、家の鍵、タバコを確認し、何かが右足にぶつかる感触がありながら車から出ると、やけに右ポケットが軽い。
(私の基本財布ポジは右ポケットである)
ポンポン...
全くポール感がないのである。
一般的に言う財布を失くした状態であった。
私はそこで『ニヤリ』とした。
何故ならば、この状況はケーススタディー、むしろOJT済みだったからである。
学生時代に渋谷の一蘭の前で財布を失くした時も、現在の営業車を与えられて財布を見失った時も、全て原因は『右ポケットのゆとり』であった。
走ると飛び出し、運転中はすり落ちる、そんなポールの習性は子供だましに過ぎないのだ。
揚々と右手を運転席の隙間に伸ばす...
シュッ
あれぇ^^;
無いぞぉ^^;
その直後私は誰もいない駐車場で
『フッ』
と笑みを浮かべた。
すっかり忘れていたのだ
『新ルール』の存在を...
※新ルールとは右ポケットのゆとりを危惧し、財布は助手席に置く厳密なルール。
確信と共に私の右手は助手席を探る。
これは小学生時代の席替えタイムの時に、自分の細工をした安牌のくじを引き取る瞬間に酷似っ!!!
ブオン!
空を切る右手...
あれぇ^^;
無いぞぉ^^;
流石に動揺した。
夢と違うからだ。
もしかすると営業中に営業先で落とした可能性を感じる人もいるかもしれない。
しかし
それは NO なのである
今日はめざましテレビで運勢が仕事運最強と媚びられた。
しかし私はそこを一日中車内で仕事をサボっていたからである。
サボりにはいつも後悔があるのだが、今回だけは強い心の支えとなった。
『俺出てないじゃん。車から。』
十分なサポートだ。
同時に
『これが背徳感...?』
とも恍惚の表情を浮かべて思った。
そこでふと考えた。
他にアテはないかと...
あ、
最初車から出た時何かが右足にあたってた!!!
ニュートンが重力に気づいた時レベルの喜びが、その時の私にはあった。
それはもう必死
殺虫剤をかけられかけたクモの様な小刻みな動きを披露
この動きのみでかれこれ10分
あれぇ^^;
無いぞぉ^^;
伏線って回収出来るステレオタイプを破壊するべきであった。
こうして運転席に戻り、疲労感からタバコを一服した。
1時間か...
この間に得た物は探す過程でゴミがなくっていた空間だけだあった。
入館証がないと始末書だ
サボった罰かな...
素直に思った。
真面目にやろう
そんな想いも感じていた。
明日素直に先輩に報告しよう
そう決意してトボトボと帰りましたとさ(´・_・`)
ちゃんちゃん
あった!ポールあった!
サブで使う小さなカバンの変なとこに入り込んでた!
嬉しい!
はぁ1時間無駄したな(´・_・`)
もう寝よう
灯台下暗し現象
あーめん
AM2時作成