ゆっくり、ゆっくりとページを捲っていった

まるで宮下奈都の「スコーレNo.4」を読んでいた時のように

これは「彼女」の物語でもあるのだから

そんなに急いで読み進めるのはなんだか乱暴な気がして

 

ゆっくりゆっくり呼吸を合わせて

彼女を脅かさないように

 

これを読む「私たち」にもそれぞれの物語がある

 

誰も皆「とあるファン」

けれど

その在り方も人生も

ひとりひとり異なるのは当然で

 

ものの見方も見え方も

感じ方も捉え方も

愛し方も嘆き方も同じものはふたつとない

 

誰かにとっての正解は

私にとっての不正解

 

そんな中で

相手の意見を変えさせようとしたり

自分に従わせようとするのは私には不毛にしか見えないのです

 

おそらく傷つく必要のないひとが傷つき

落ち込む必要のないひとが落ち込み

離れてほしくないひとが離れていくだけ

 

正解はどこにもないのだから

 

そんな中で自らの傷に触れることを恐れず

「深く潜る」ことを選んだ彼女の在り方は

一ファンとしてのひとつの理想形のように思えました

 

息を止め

深く深く沈み込み

また光を目指して戻ってくる

 

その時初めて自分が彼らを愛する理由と雑音なしに向き合えるのかもしれない

 

誰かを説得するのではなく

誰をも攻撃するのではなく

ただ向き合う

 

自分と

そして彼らと過ごした時間に

 

彼女と私が見てきた彼らはやっぱり少し異なっていて

純粋さに胸を打たれ

新鮮さに目を見張り

 

振り返って我が身の残念さに苦笑したり

 

けれどもこれは別の物語

いつかまた別の時に話すことにいたしましょう

 

まずは皆様「SMAPと、とあるファンの物語」ご一読を

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