もうすぐ10月も終わり、いよいよ寒い冬がやってきますね。
数ヶ月前は、「暑くて仕方がない!早く冬にならないかな〜」なんて言っていたのに、だんだん朝夕冷え込んで来ると、あの夏の暑さが少し懐かしくなってきますね。
とかく人間とは、おかしなものでございます。
皆さんは、冬の準備はもう出来ていますか?
1日毎に夜の長さを感じるようになるこの季節、ゆっくりお風呂に浸かって日頃の疲れを癒したり、秋ならではの美味しい食材に舌鼓を打つもよし!のんびり読書をするのも素敵な過ごし方ですね。
くれぐれも暖かくして過ごしてください。
今回ご紹介しますのは、東京都新宿区に鎮座されます「須賀神社」です。
たまたま四谷に出向く用事があった事と、来月公開されます新海誠監督作品「すずめの戸締り」を記念して、「君の名は。」が日本テレビ系列の金曜ロードショーで放送されると聞いたからでした。
実は私2016年当時、映画を観ておらず完全に出遅れたというか、取り残されておりました(苦笑)。
「聖地」とも知らずに前回2018年7月に初めてお詣りに伺ったのですが、映画もみていなければ、今のようにブログを書く事もしていなかったので、その時に撮った写真を確認してみたらなんと!
社務所前でお出迎えしてくれた猫ちゃんの写真のみ💦
これも何かのご縁なので、今回はしっかりお詣りをさせていただきたいと思い、カメラ片手に四谷に向かいました。
数年前とはいえ、一度伺うと2回目からはなんとなく近く感じてしまうのは不思議ですね。
東京メトロ南北線の四ツ谷駅を出て、四谷一丁目の交差点を新宿方面に歩いていき、ファミリーマートの角を左折します。
しばらくまっすぐ進むと、服部半蔵のお墓があります「西念寺」さんに突き当たるので、そこを右に。
(こちらには徳川家康公から賜った槍が大切に保存されています。興味ある方は是非お立ち寄りください)
少し歩くと、左手の観音坂を降っていきます。この辺りはお寺がたくさんあって好きなコースです。
降り切って右に曲がりまた少し歩いていくと、須賀神社を示す看板が見えます。
その看板に誘われるように曲がっていくと、あの階段が見えてきます。
こちらは、傾斜のきつい男坂。前回気に留めていなかったのですが(すみません!)
鳥居の右手に緩やかな階段の女坂があったんですね。今回はそちらも昇りました。
よく昔からある神社には参道の両脇に住宅が立ち並んでいる事がよくありますが、須賀神社の境内に賃貸住宅が建てられているんです!
しかも木造で、外観も素敵!近くにいたら一度は暮らしてみたいと感じる建物です。
そんな素敵な住宅を右手に見ながら進むと、大きな朱の鳥居が私達を迎えてくださいました。
御祭神は、須佐之男命(須賀大神)と宇迦能御魂神(稲荷大神)です。
そして、この主祭神の左右に須佐之男命のお后である櫛稲姫を始め、八柱の御子が祀られています。
五男神の、天忍穂耳命(オシホミミノミコト)・天穂日命(アメノホヒノミコト)・天津彦根命(アマツヒコネノミコト)熊野樟日命(クマノクスヒノミコト)・活津彦根命(イクツヒコネノミコト)。
三女神の多紀理姫命(タキリヒメノミコト)・市杵島姫命(イチキシマヒメノミコト)・多岐都姫命(タキツヒメノミコト)。
この八柱の神様のお名前を見て、ピンときた方いますよね?
そうなんです。これは天照大御神との誓で生まれた神様なんです。
五男神は、須佐之男命が天照大御神の「八尺の勾玉の五百箇のみすまるの玉」を噛み砕いた時に、三女神は、天照大御神が須佐之男命の「十拳の剣」を噛み砕いた時に、それぞれ息の霧の中から生まれました。
一つのお社で、ご家族揃って祀られている所に伺ったのは私達は初めてでしたので正直驚きました。
合殿には、大鳥神社。こちらには日本武命・大鳥連祖神(おおとりのむらじのおやがみ)が祀られています。
11月には、例祭である酉の市があります。
2022年の今年は、11月4日(金)、16日(水)、28日(月)となっています。
今年は行動制限もない冬を迎えるので、久しぶりに活気のある酉の市がみられそうですね!
でも…。今年は三の酉まであるので、くれぐれも火の元には御用心!!
そんなご家族神様が一同に会するご社殿に向かい、再びお伺い出来たことに感謝し参拝します。
平日にも関わらず、七五三の御祈祷中でした。最近どこに伺ってもご神事やご祈祷中の場面が多くて
神様に歓迎されていることに、本当に感謝しています。
お邪魔にならないようお詣りをしてから、ご社殿横で御朱印を授かります。
「あれ?」前回は右奥の社務所まで伺って御朱印を受けたような…。その時猫ちゃんが出迎えてくれたのです。
御朱印をお受けして、社殿反対側に向かいます。
すぐ左に、末社である大国社が。大国主命が祀られています。
ご存知出雲大社の主祭神にして須佐之男命の6世のお孫さまです。ここにもファミリーが登場です!
さらに左奥に進むと、「天白稲荷社」が建っています。なぜかお稲荷様なのに狛犬さんがいらっしゃいました。
こちらの稲荷社は、東京大空襲で御本殿などが焼失した中、戦火をのがれ無事だったんだそうです。
稲荷社に向かう道すがら、百人一首の読み札のようなパネルと案内板があります。
よく読んでみると、こちらは「三十六歌仙絵」。天保七年に描かれたものだそうです。
戦時中御内陣金庫に納められていたので焼失を免れたんだとか。少しでも歴史的価値のある作品が残って
私達が目にする事ができることに感謝します。
須佐之男命は、暴れ者として色々なお話が残りますが、八岐大蛇を退治し櫛稲姫とともに出雲の地にきた時に、「八雲立つ 出雲八重垣 妻ごみに 八重垣作る その八重垣を」と詠んだそうです。
これが、最古の和歌と言われています。
この須賀神社に、三十六歌仙絵があることに合点が行きますね。
御社殿反対側には、氏子崇敬者の御神霊を祀る祖霊社、手前に江戸時代の火消し五番組「く組」の梯子塚があります。
鳥居の両脇には、向かって右に御輿庫、左に神楽殿。とても大きくて立派な印象を受けます。
さすが、四谷十八ヶ所の総鎮守。昔から氏子さんたちに愛され、敬われていることを深く感じ入りました。
四谷の住宅街に溶け込みながらも、一歩境内に踏み入れると別の空間にいるような心持ちになる場所でした。
この谷の上に建ち、ここに住まう人々の幸せと繁栄をいつも見守っている空気がひしひしと伝わってきます。
昔から私達にとって神様は、とても身近でまるで親のようにやさしい心で包んでくれている存在なのかも知れませんね。
身近だからこそ、当たり前になりすぎて「ありがとう」とか「おかげさま」と言う気持ちをどこかに置いてきてしまう
時もあるのではないでしょうか?
今一度、先祖達が生活していた時に立ち返って、全てに感謝の気持ちを持てる人でありたいと思います。
皆さんは、どう思われますか?