僕は,自己紹介はしない。講演,講義,交流会など…仮にそれが初対面の相手であって…しかも相手が自分のことを全く知らなかったとしても…自己紹介はしない。
名前ぐらいは言うし,名刺交換はするけれど…それ以上,自分のことは語らない。
自分に対して何の先入観もなくフラットなところから自分を見てもらいたいし…自分の過去の経歴や実績で優位に立とうとするのは卑怯だとも思っているから。それよりも,話の内容や話し方,雰囲気等で知性や能力を想像させたい。そして,できれば信用してもらいたいし…少なくとも興味を掻き立てたい。
で,別れた後に…その人が家に帰り…名刺に書いてあるURLにアクセスしたくなって,そこでしっかりと僕自身の情報を受け取ってもらいたい。そして…想像にすぎなかった能力や信用を…そこで,確信にかえてもらいたい。
…これが,僕の働き方の“理想の振る舞い”のひとつである。
//“理想の働き方”は“理想の振る舞い”から考える//
理想の働き方は…このような“理想の振る舞い”から考えると目指しやすいし,実現しやすい。
ほら…子供の頃の「HEROになりたい」って夢も…
HEROという抽象的な表現のままにせず,具体化しているよね。こんな感じで。
「怪人が友達をさらっていった時に,敵のアジトにひとりで乗り込んで…最後にその怪人を倒して,友達を助ける」ようなHERO。
そんな感じで…理想の振る舞いにまで落とし込んで具体化すると,理想のゴールも明確になる。いわゆるこれがKGIになる。
それに,この“理想の振る舞い”を明確にしたら…後述する,それに必要なコンピテンシー(能力)の水準もハッキリしてくるからね。
//①理想の“振る舞い”を定義する//
そういう意味で…理想の働き方や理想の人生を目指す場合には…
まずは,理想の振る舞いをできるだけたくさん定義していく。自分がこれから出会うであろうシーンごとに,理想とする振る舞いがあるわけだから。たくさん,たくさん。
「自己紹介をしない」という些細なこだわりでも良い。各々の振る舞いがどう作用して大きな夢に繋がるのかは、それはまた別の話だ。
ちょうど…働き方改革で会社も変わろうとしているんだから,自分も変わらないといけないしね。タイミング的にはいいと思う。
例えばこんな細かいシーンの振る舞いも。
・上司の不正を見つけた時
・上司に不正をするように言われた時
・上司が同僚にパワハラをしている時
・大きな仕事を任された時
・初めて部下が出来た時
・部下が全然言うことを聞いてくれない時
・etc…
「こういう時に,自分だったらこうする!」
それの集大成が…理想の働き方の目標(ゴール)になる。
//②その”振る舞い”をするために必要なものを定義する//
で,それが定義できたら…次に,そういう振る舞いをするためには何が必要なのかを定義していく。今の自分にできるのか?できないとしたら何が足りないのかを。
「自己紹介をしない…」という例なら,こんな感じかな。
名乗らずに,興味を掻き立てるために…
「魅力」,「トーク力」,「第一印象」をより良くしていく。
知性を醸し出し,スキルを想像させるために…
「知識」,「数字(データ)」,「表現力」,「説得力」が必要。
上記のような想像に納得してもらうために…
「資格」,「実績」をサイトに書いておく。
それぞれのスキルが…どのレベルになればいいのか?は,常に最終的に自分が各シーンで,理想の振る舞いができるかどうかという視点で考えれば,それが判断基準になる。
で,資格なんていうのも…上記にも示した通り,まさに,そのための武器の一つに過ぎない。
//資格を使いこなすために…//
このように…理想の働き方を,理想の振る舞いに分解し,そこから必要なコンピテンシーを定義していく。そうすることで…全てのコンピテンシーの必要性や水準が明確になる。「資格を取る」というのも…理想の振る舞いをするために必要な武器のひとつになる。
しかし…理想の振る舞いというものが無ければ…
理想の働き方には直接的につながらないし,最悪,その習得そのものが目的になってしまう。結果,「資格を取ったとのに使えない」とか,「知識があるのに使っていない」というようになる。
とても…もったいない。
そうじゃないよね。
資格は…ただ持っているだけじゃ意味がない。それどころか…宝の持ち腐れで,ただの自己満足で…よりかっこ悪い。レーサーとしての俺と同じで,いくらモンスターマシンに乗っても…乗りこなせなければカメは亀。
やっぱ資格は使ってなんぼ。
そのためには…まずは理想の振る舞いから考えて,そこに資格というピースがどう嵌るのかを考える。そうすれば,資格に輝きを与えることができる!
資格だけじゃない。全てのコンピテンシーに輝きを与えることができる。
せっかく,力入れて資格を狙うんだから…取った後の理想の振る舞いを考えてみよう。
http://www.kantei.go.jp/jp/singi/hatarakikata/pdf/gaiyou_h290328.pdf