とても感動的な送別会でした・・・
１１月１４日土曜日、８年間在籍した私の右腕の社員、猪本 順子が
熊本にある実家の酒屋を継ぐため、退職した。
退職したい旨の話しは、実は２～３年前からありました。
責任感の強い彼女は、長女である自分が親の家業である酒屋を継ぎ、
併せて親の面倒をみるために、熊本へ帰らなければならない、
という事であった。
本人は最後まで迷っていたように思う。
昨年の１０月には、私は彼女と一緒に熊本の実家を訪ねた。
（ 2008年10月30日のブログ 「 初の熊本ツアー 」 ）
彼女の両親を説得するつもりで行ったのに、彼女の実家のいのもと酒店が普通の酒屋と違い、
とてもいい酒屋だったのと、両親もとても素晴らしい方たちだったので、
「 この いのもと酒店は継いだ方がいい 」 などと、当初の予定とは全く違う話しをしてしまった。
それから約１年、ついに辞める日が来てしまった･･･
１１月１４日土曜日の夜、今までで最高の送別会で彼女を送った。
２時間くらいの飲食歓談をした後、まずは社員全員が一人ずつスピーチ。
（ うちの会社では、こういう場での挨拶、スピーチがどのようにできるかも
社員として重要なスキルであると、常日頃から口をすっぱくして言っている。 ）
今回のみんなのスピーチは、全体的にとてもよかったと思う。
そして、私から卒業証書の授与。
８年間の彼女の功績をたたえたものです。
そして社員一同から、壁かけ時計のプレゼント。
このプレゼントの包装紙は、会社のパソコンの壁紙にもしている
「 TIME IS MONEY 」 というキーワードで作ったものだった。
（ このあたり、うちの社員はさすがである･･･ ）
そして、キャンディで出来た花束。
８年間の想い出がいっぱい詰まった、メッセージ付きアルバム。
そして、「 無期限 出戻りＯＫ券 」 。
いつまでも、戻って来るのをみんなで待ってるよ･･･という全員の願いであった。
そして私からは 「 卒業祝い 」 の金一封。
退職金という名目では、どうしても渡したくなかった、私のこだわりです。
そして、うちの会社では、入社して３ヶ月間、 「 日報 」 というカタチで
仕事を通じて 「 感じた事 」 を日記風の手紙にして毎日Ａ４で１枚、
私宛に書かなければいけないのですが、８年前の１００枚近い日報を
私が全部読み返し、その中から５枚程をセレクトし、みんなの前で読みました。
（ そして、彼女の日報全てを彼女に渡しました･･･ ）
彼女は８年前、飛び込みでうちの会社に入りたいと訪ねてきたのです。
そして、私との最終面接の時に、「 ２日間でトレインの会社説明ができるように
してきてみなさい 」 という無理難題に応えて、それをパスして入社したのです。
当時、３３歳だった彼女は、給料２０万円からスタートし、勝負をかけたのです。
そして７年目で年収１２００万円の給料を稼ぐ、トレインの模範社員になりました。
ただし、今いる社員の中で、たぶん１番 私に怒られたでしょう･･･
だから、この入社したての日報を私が読み上げた時、彼女の目から涙がこぼれていました。
送別会の最後は、猪本が社員全員に向かって挨拶をした後、
なんと、私とうちの会社の取締役でもある うちの奥さん二人に向けた
手紙の朗読と花束贈呈がありました。
これには、参りました。
娘を嫁にやる心境になってしまいました。
とてもとても、素晴らしい感動的な送別会でした。
私がサラリーマン時代を含めて、生涯Ｎｏ．１の送別会でした。
たぶんこれを超える送別会はないと思います。
うちの奥さんも、猪本とは一緒にショップチャンネルを７年近くやってきたので、
花束や手紙をもらって、とても感動したものの、たぶん、心の中は寂しくて
しょうがなかったと思います。
そして私と猪本は、アーユル チェアーの開発をずっと二人でやってきて、
発売して４年目の今 現在、そのアーユル チェアーが右肩上がりで
どんどん売上げが上がってきています。
アーユル チェアーは、いわば私たち二人の子供です。
これからは、母親なしで育てていかなければなりません。
でも、その子供を立派にメジャーにすることが 私の責任でもあり、
猪本も、それを一番喜ぶと思います。
一昨日は、最高の送別会をやろうとして緊張していたのかもしれず、
さほど悲しくはなかったのですが、昨日あたりからとても とても寂しいです。
昨日の夜も、我々 夫婦二人で食事をしていても、同居していた最愛の娘を
嫁にだした直後の親たちみたいで、しんみり寂しい時間でした。
（ そんな経験は、ないけれど･･･ ）
今日は、送別会から２日経って１１月１６日月曜日ですが、朝、会社に来ても
猪本がいないので、とても寂しくてたまりません。
今日一日、こうやって自分の素直なやるせない気持ちを日記にするのが精一杯です。
かなりヤバイです･･･
もっと彼女にうちの会社に残るように、強く説得すればよかったのかなぁと思っても、
後悔先に立たずで・・・
今は、彼女の第二の人生が成功することを祈るしかありません･･･