元服の祝い

鎌倉もののふ隊では、10~15歳のこどもたちの元服の祝いをする行事として、鎧着初めの体験会を行っており、昨年同様今年も成人式と同じ日に開催いたしました。

現代では20歳を迎える成人の祝いとして成人の日があり、10歳のこどもたちを1/2成人式といって祝うこともあるようです。

かつては1月15日小正月の日にその祝いが行われていました。

 

  

 

  

 

  

 

  

 

  

 

  

 

  

 

 

 

1月15日は小正月(元服の儀)

 

国民の祝日の1つ成人の日は、現在は1月の第2月曜日に行うことになっていますが、かつては1月15日の小正月に行う儀式でした。

1月7日人日の節句(七草の節句)、1月11日鎧開き・鏡開きにつづき、これまた武家の風習で、奈良時代からの伝統文化です。

数え歳12~16歳(現在の11~15歳)に、氏神の社前で大人の服に改め、髪型も大人の髪を結い、武家は烏帽子親(加冠)が烏帽子をつける儀式です。

現在は20歳を成人の日としていますが、かつては11歳になると大人の仲間入り。男子だけではなく、女子にも「裳着」という成人の儀式がありました。儀式には「烏帽子親(加冠)」「理髪」「打乱」「泔坏」など周りで補助する大人がつきます。

幼名を廃して元服名(諱)を新たにつけます。烏帽子親の偏諱を受けることもありました。

 

ちなみに、「元服の儀」と「鎧着初」は時期が重なることが多いですが、全く別の儀式です。「鎧着初」は武士身分を継ぐことを周囲に示す役割であり、数え歳13歳(現在の12歳)ころに行われました。
武田晴信は、12歳で元服し、14歳で鎧着初を行っています。

 

1月15日の小正月は望の日でもあり、晴れの日として、邪気を払い1年の健康を願って望粥(小豆粥)を食べる風習があります。
餅花(もちばな)というヌルデ・エノキ・ヤナギなどの木に小さく切った餅や団子をさして飾ったり、米の粉をカイコの繭(まゆ)のかたちにして木にさす繭玉(まゆだま)飾りなど、1年の五穀豊穣を祈願する粟穂稗穂(あわぼひえぼ)という風習もあります。

 

旧暦1月15日は、新暦2月14日~3月5日ころとなります。2015年3月5日、2016年2月22日となります。

主な食べものは、小豆粥(望粥)です。