東京で「あんこうのともず」が食べたいです | 飲食店で成功と失敗を経験した虎 安田久のブログ by Ameba

東京で「あんこうのともず」が食べたいです



東京で「あんこうのともず」が食べたいです


HN = くー

ご職業 = 会社員

このたび、メトロのフリーペーパーでお店を知り、本日お邪魔しようと思っています。

地図を調べているうちに、47都道府県の地産都消を目指していることを知り、ここにたどりつきました。
私は茨城出身ですが、やはり茨城といえば「あんこう」です。でも、東京では、鍋かあんきもばかり。茨城では、あんきもよりもおいしい「ともず」があるのに、東京でともずを食べたことがありません。

ともず(「友酢」と書くのかもしれません)とは、あんこうの身と皮を、あんきもを混ぜた酢味噌で食べるもので、実家の近所の魚屋でも置いてある庶民の味です。

これを東京でも気軽に食べられるお店を、ぜひ、お願いします。


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茨城のあんこうは有名だけど「ともず」は知らなかったなぁ。。

そうそう、君の言う通り、全国には東京では全く知られていない絶品郷土料理がまだまだあるんだよ!そういった地方に埋もれてまだ知られていない郷土料理を、日本の経済の中心である銀座から大きく発信していくことが俺の使命でもあるんだけど、必ずしもそれがヒット(万人の口に合うか)するかというのは別物なんだよね。


俺も全国各地食べ歩いていろんな郷土料理を誰よりも食ってる自信あるし、個人的には「これは旨いっ!」と思った料理は全部新店のメニューに加えてあげたいんだけど、それをそのまんま東京に持ってきてもダメなんだ。だからうちの場合、その郷土料理をうちオリジナルの料理に変化させて、店のウリとなるメニューをまず決める。それに付随して郷土色が強い珍味やお酒を取り揃えてるんだ。福岡だったらもつ鍋、北海道だったらジンギスカン、秋田だったらきりたんぽ鍋という具合にさ。一般的には関東は濃い目、関西は薄めと言われているけど、生まれた土地土地でそれこそ味付けはかなり違うわけで、当然味の好みも千差万別。ほら、お雑煮とか例に挙げれば一目瞭然じゃない。

俺個人としては誰も知らないようなマニアックな郷土料理をやりたいんだけど、まず商売として成り立たせないといけないしやるからにはたくさんのお客様に食べて頂きたいから、味の部分や見せ方には本当に気をつけてる。ただ、地元の方が来られても「こんなの偽者だよ!」とお叱りを受けないよう、できる限り地元の食材と調理方法でお客様にはお出ししているよ。その県の看板を背負って商売している以上、中途半端な料理は出せないからね。

とはいっても、銀座の「きりたんぽ」では元々のきりたんぽ鍋の醤油ベースのほかに、チゲ・とんこつ・しょっつる塩の3種をそろえてるんだけどね(笑)これがなんだかんだ合うんだよ。

ぜひ食べにきて試してみてください。

今後もグランドメニューには載せきれない隠れた郷土料理を旬のおすすめメニューとして随時ブログでも紹介していくからぜひ楽しみにしておいて!

茨城のお店を出すときは何かアドバイスちょうだいよ(笑)