行こうと思っていた舞台が途中で中止。
行きたいと願っていた舞台が公演開始前の中止が決定。
そして、制作協力で参加するはずだった舞台は稽古さえ始められないままに中止。
そんな日々を送っているうちに、私自身が生の演劇を最後に劇場で観てからすでに2年半ほどの月日が経ってしまっていたようです。
そんな中でのある日、イレブンナインの代表の納谷さんからちょっと久々にご連絡をいただきました。
「 12人の怒れる男 」に協賛で参加してほしい、と。
「 12人の怒れる男 」とは、札幌演劇シーズン2022夏 の中で、イレブンナインさんが公演する舞台。
そしてその公演に、とてもありがたい形での参加のご依頼をいただきました。
イレブンナインさんの公演に協賛させていただくのは2018年以来4年ぶりとなります。
その年も今年と同じ作品、「 12人の怒れる男 」 でした。
しかし一方で時はコロナの感染拡大の続く真っただ中。
ジャガイモンプロジェクトとしてもこのコロナの感染が最初に拡がり始めた頃から対外的な活動を大幅に抑えてきました。
そんな中で今回の参加も迷いがなかったわけではありません。
たとえ私自身が劇場に行かなかったとしても、みなさんをそういう場にお誘いすることに繋がるのは間違いありません。
だからこそ本当に悩みました。
ですが結果的には今回はお誘いいただいたとおり、協賛で参加をさせていただく決断をしました。
この決断は前に進むのとはまた違うと思います。
しかし、ジャガイモンプロジェクトもここからまた何かが動き出すのは間違いないとも思います。
去る7月31日。
稽古の進むイレブンナインさんの稽古場にお邪魔させていただきました。
正直、これまでにも何度となくこのような機会はありましたが、演者さんの中には今回初めてお会いする方もいますし、また私がしばらくこの世界から離れている間にスタッフ側にも色々と変化がありました。
またやはりこのような場には誰もが簡単に入れるわけではなく、そんな機会をいただけることへのありがたさと共に緊張も感じながらの訪問です。
この日は約5時間、しっかりじっくりと稽古の様子を見せていただきました。
これまでにも同様に稽古場に邪魔する機会は何度となくありましたが、今回のこの経験も本当に素晴らしいものでした。
ここでのことに関して私からの発信として詳細を語ることは避けたいと思いますが、本番まで約2週間ある時点で見るものは本番のものとはまた明らかに違うものです。
流れを途中で止めながら演出が加わるなどしていく様子を目の前で見られるのは演劇好きな者にとっては本当にたまらない経験でもあります。
この稽古場を訪れた日には稽古終了後に、ジャガイモンプロジェクトYouTube交流会 番外編 として、急遽稽古場からの生配信をさせていただきました。
ゲストにはイレブンナインさんから納谷真大さんと梅原たくとさん。
共に今回の作品に出演するお2人です。
そんな2人と約30分、生配信で色々なお話をさせていただいた映像はアーカイブでも残してあります。
まだ視聴されてない方は是非。
そしてこの14日、前日より本公演の始まった札幌のかでるホールへと行き、昼夜2公演を観劇させていただきました。
物語の流れは事前に完全に把握しています。
しかしやはりこの2回の観劇はとても面白く、そして素晴らしいものでした。
稽古場で見た時点から演出が変わった部分もあちらこちらに見受けられました。
具体的にどこがどうという記述は避けますが、そんな部分を見つけるたびに、「そうきたか!」と感じたり、「なるほど!」と1人で妙に納得してしまったり。
更に私なりの楽しみ方として、物語の流れがわかっているからこそ、次にアクションを起こす人をその前から観察してみたり、あえてそのアクションから一番遠い関係性の人の表情を観察したり。
テレビなどの映像作品であれば台詞のある人がアップになったりすることがほとんどでしょうが、生の舞台はそうではないところも自分自身の視覚で楽しむことができますし、舞台の上全体が同時に動き続けている。
これは生の舞台ならではです。
作品によっては会場から爆笑が起こったり、様々な反応があることで舞台を含めて会場全体の雰囲気ができていくことがあります。
しかし今作品はそういうものとはまた少し違い、爆笑が起こるような場面はなく、会場の我々が作るものはほぼ静寂のみ。
そんな中で前回の4年前と同じ役柄で出演している方。
4年前とは違う役の方。
今回初めてこの作品に出る方。
それぞれの方を色々な角度から、ポイントから楽しませていただきました。
生の舞台を観に行くということは、それを未経験の方にとってみればとてもハードルの高いものだと思います。
私も最初はそうだったと思います。
しかしそのハードルを越えてしまえばその時には楽しい世界が待っています。
今回の公演は20日まで続きます。
チャンスのある方にはぜひとも観劇をいただければと思います。
よろしくお願いします。
観劇された方に向けては calro という冊子が配布されます。
そちらにはジャガイモンプロジェクトの広告も掲載されていますので、ぜひそちらもご確認いただければ幸いです。