2008年1月に岡山野山道場で保江先生と合気上げをして、

その異様な感触が理解不能で即入門した私。

 

当時の稽古は、

愛魂合気1時間→大東流佐川道場合気1時間→愛魂合気1時間で、

先生は一手ずつ模範を示されご自身も加わっての形稽古。

そんなある時の【片手諸手捕り(合気愛魂崩し投げ)】。

 

      

 

  

↑は佐川幸義先生の諸手、受は高橋賢先生(出典:佐川幸義先生伝大東流合気の真実)。

 

 

私は迷わず先生の下に走り、指導をお願いしました。

それはもう無茶苦茶本気のガチ握り。

さてどうなったのか?

 

  

           Vegetaさんのイラストより引用

 

と、写真の高橋先生同様に吹っ飛ばされたのでした。

自分の力が抜けるとかもなくそのままドンっと後ろへ。

 

その時ご指導いただいた内容を要約すると、

動かせないその状態に抗わないでいる…そのときそこで宇宙と調和している!

 

    

 

はて…どういうこと?

 

ところが私は現実に吹っ飛んでたので、何となくそれがわかったような…?

これです。

頭で理解することじゃなく、からだ全体で体感すること。

それがなによりも大切だと思います。

まぁだからといって、投げられたあと私がめでたく

    

みたいに宇宙意識覚醒!とか、

 

    

「ステージ上がった!いや天国への階段by Led Zeppelinガー」、とかなったわけじゃない。

*周りにそんな人がいたら、「あ~そうですか、そうなんですね~」と祝福しましょう。

 

そのとき一体どんな体感だったのか?

別に不思議なことは生じてなかった。

力を吸い取られるとではなく何というか…そのまま固まってしまった。

先生はそれから、ほんのわずかに手を(あるいは体も)動かされただけ。

それだけで、私が込めてる力が全部自分に跳ね返った(つまり自らで吹っ飛んでいたことになる)。

とにかく強い負担が瞬間的にカラダにかかってしまったので、その後たいへんな目に遭ってしまったのでした。

 

私はこの当時の先生の年齢になってしまったが、とてもじゃないがこんなの今でも無理。

 

 

宇宙と調和…は、かの有名な佐川道場の扁額に掲げられています。

            

 

    

無限に広がる大宇宙の中にただひとりいるこの自分…天上天下唯我独尊。

目を閉じて静かにしていると、そのことがさらによくわかります。

なんというか、◯(まる)にゝ(ポチ)

という感じです。

*合気道開祖植芝盛平の説く神道の深い理解から出る表現とは違うけど、なんかしっくりきます。

 

そもそも個人的な体感なので客観的に言語化できないのかもしれません。

それでも私が形で掛けているとき、

以前と変わらずに当たり前に見えていて聞いていて地に足付いて…います。

 

宇宙とか天国とか〇とか脇に置いてチョー簡単にまとめると、

触られる前にはないけど触られた瞬間に生じる感触(融和調和、あるいは〇、ということ)

それを意識したまんま動くだけ(滞りなく動じている、委ねる/乗る、あるいはゝ、ということ)

だけです。

 

宇宙の真理を究めなくても、みんなこの宇宙(>地球>日本>わたしは兵庫県)に生きてるし。

崇高な理念と究極の真理とか知らなくても、日日平安でこうして本稿を読まれているかと。

ひとは誰もが漏れなく、そんなありがたい真理(愛)に包まれている。

そこに合わせる合気、宇宙と一体となる(そもそもひとつ)、愛魂…

なんでもいいようです。

   by music.youtube.com

 

 

武人でも専門家でもなく、修行も積まず根性もない私。

みんなそれでいいんで、とりあえず愛魂による合気柔術の稽古を楽しんでみましょう。

 

   ©赤塚不二夫