監督・脚本 ジョージ・シートン
キャスト
メル・ベイカースフェルド バート・ランカスター
ヴァーノン・デマレスト ディーン・マーティン
ターニャ・リヴィングストン ジーン・セバーグ
グエン・メイフェン ジャクリーン・ビセット
ジョー・パトローニ ジョージ・ケネディ
D.O.ゲレーロ ヴァン・ヘフリン
イネーズ・ゲレーロ モーリン・ステイプルトン
エイダ・クォンセット ヘレン・ヘイズ
予告編
感想
大雪に見舞われた空港の一日を描いたもの。
まず最初は着陸時にコースを逸れてメイン滑走路を塞いでしまった旅客機。これが伏線となって、クライマックスに向けて重要な舞台に展開されて行く。
伏線張り過ぎの感はあるが、なかなか緻密な状況の組み合わせで、爆破に向けての道筋がキレイに導かれる。
それにしても、二組の不倫話も盛り込んで、アメリカのモラル低下が良く表現されているナ（笑）
この映画で主役とも言える旅客機「ボーイング707」は民間、軍用含め千機以上作られたベストセラー。
スタック脱出時の足回りの丈夫さや、爆発事故にも耐えた点で、最後にジョーがこの機体を褒める場面が印象深い。
以降「エアポート」シリーズとして続編がいくつか作られた。
配役は違えどそれらの全てに出演したジョージ・ケネディ（いい役者デス）
あらすじ
シカゴのリンカーン国際空港が大雪に見舞われる。
そんな中で着陸したトランスグローバル（ＴＧ）航空45便のボーイング707が、誘導路を逸脱して車輪を滑走路外に落とし、メイン滑走路を塞いでしまう。
空港長のメル・ベイカースフェルドは、日頃の激務にかまけて家庭のケアをする暇がない。一方妻のシンディは慈善パーティに力を入れており、今日もメルを連れ出す予定だった。
メルは同僚のターニャと恋仲になっているが、彼女は今サンフランシスコへの転勤を打診されていた。
ＴＧ航空パイロットのヴァーノン・デマレストはボーイング707の機長。
メルの姉サラを妻にしているが、プレイボーイであちこちに女を作っており、メルからは軽蔑されている。
今回ローマ行き2便に乗る事になっているが、トラブルでメイン滑走路の封鎖を聞き、メルと口論になる。
ローマ行き2便の客室乗務員グエンは、浮気相手のヴァーノンに自らの妊娠を告げる。中絶する気がない事を知り困惑するヴァーノン。
ベテラン整備士のジョー・パトローニは、自宅でメルからの電話を受ける。
45便の移動作業を行うジョーだが、フルパワーで車輪にダメージを与える事を嫌う機長と対立。
メルは自分が責任を持つと言ってジョーに作業を任せる。
失業中の土木技術者D・O・ゲレーロは思いつめて、保険金を得る目的で飛行機を爆破しようとしていた。
後に夫の行動に不審を抱き、空港へ駆け付ける妻のイネーズ。
航空機の無賃乗車常習犯のエイダは、犯行が発覚してターニャに捕まるが、若い係員を騙して逃げる。
ローマ行きの2便に乗り込むエイダ。その座った隣りの席にゲレーロの姿が。そして機体はサブ滑走路から離陸。
空港でイネーズを保護したターニャは、様々な情報からゲレーロが爆発物を持ってローマ行き2便に乗った事を確信し、メルに報告。
同機に機長として乗っていたヴァーノンがその報告を聞く。
グエンがエイダを無賃乗車犯として席から機長室に連れて行く。
いきさつを話され、罪を棒引きにすると聞いて協力するエイダ。
席に戻ったエイダがゲレーロを抑え込む中、グエンがアタッシェケースを奪う。だがそれは再びゲレーロの手に戻ってしまった。
全ては知られており、保険も無効になったと諭すヴァーノン。
ゲレーロが諦めかけた時、トイレから男が出て来た事で客が「男を抑えろ！」と叫ぶ。
入れ替わりでトイレに入り込んだゲレーロは、そこでケースを爆破させた。グエンが負傷して倒れる。
緊急降下する機体。何とか飛行は続けているものの尾部を損傷し、やっと飛んでいる状態。リンカーン空港に戻る事になったが、メイン滑走路に降りるしか手がない。
機体排除に全力を傾けるジョーに対し、最悪を想定し除雪車での排除を準備するメル。
残り時間がない中、機体のエンジンを始動するジョー。そしてフルパワーにする。機体は何とか動いて滑走路から抜け出した。
ローマ行き2便は誘導を受けながら着陸。
応急手当を受けたグエンに付き添うヴァーノンは、妻の存在にも気付かなかった。
専門家らによる機体の検証。水平尾翼手前トイレの外側に大きな穴。
「頑丈な機体だよ」と胴体を叩いて立ち去るジョー。