「スウィートナイター」 ウェザーリポート | 私の備忘録(映画・TV・小説等のレビュー)

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ウェザー・リポートについて

1971年にジョー・ザヴィヌルとウェイン・ショーターを核として結成されたグループ。この2人はその前にマイルス・デイヴィスのグループにいたとのこと。
上の2人を核に、ベース、ドラムス、パーカッションはその時に応じて顔ぶれが入れ替わっていった。ベースにあのジャコ・パストリアスが加入(76年1月~)してからはグループとしてのカラーがかなり明確になる。その他にも様々なゲストミュージシャンを起用しWRサウンドの確立を目指した。86年3月、全部で16枚の作品を残してグループの歴史を閉じた。


SWEET



最初に買ったのは「SWEETNIGHTER」。この一枚はかなり気に入って、いつも聴いており、その後アルバムを買い揃えようかと思っているうちに60年代JAZZの方へ行き、ジャコ・パストリアス加入でファンキー度がアップした彼らに対しては、やや醒めた感覚になっていた。その後買った「ミスター・ゴーン」にもその時点ではさほど感銘を受けず。
ただ、このグループはナゼか根強い人気がある様で、CDも数年のインターバルで再販され続けられている。最大の傑作アルバムと言われている「ヘヴィー・ウェザー」、レコードは持っていないが、ツレから借りてテープに取っていた。もちろん「バードランド」はお気に入り。


「スウィートナイター」
SIDE A
1. BOOGIE WOOGIE WALTZ
2. MANOLETE
3. ADIOS
SIDE B
1.125th STREET CONGRESS
2.WILL
4. NON STOP HOME


ジョー・ザヴィヌル(key)
ウェイン・ショーター(sax)
ミロスラフ・ヴィトウス(b)
エリック・グラバット(ds)
ドン・ウン・ロマン(perc)
ムルガ(perc)  他


「ブギ・ウギ・ワルツ」
ドラム、パーカッションの乾いたリズムが刻まれる十数秒の後、キーボード、サックス、ベースが同時にスタート。この緊張感がすごい。全ての楽器が同時進行というのも彼らの特徴か。スタジオ録音なのに、各パートのリズム、メロディの実に自由な感じがイイ。空に向かって浮遊していく様な感覚もある。キーボードとサックスが同時に追いかけるテーマのメロディが実に心地よい。この繰り返しがけっこう感覚をマヒさせる様なところがあり、このアルバム最長の13分でも短く感じる。最後の終わり方も案外好き。


「マノレート」
神秘的なイメージ。ベース、サックス、パーカッションがめいめい勝手にやっている様で、実は絶妙なバランスで進行している。昔はこの感覚があまり理解できず、違和感を持ったものだが…・


「アディオス」
3分足らずの小品だがサバンナの静かな朝、みたいな印象もあり本当に安らぐ。


「125丁目の出来事」
ブギ・ウギ・ワルツと並んでこのアルバムのハイライト。やはり同時進行的な音の積み上げ方は独特で、これが「ウェザー・リポート」的なのかな。
一定のリズムの中で様々なアイデアが浮かんでは消える。ジャコ・パストリアスも、もちろん良かったが、私としてはあまり突出せずバランスの取れたこちらが馴染む感じ。


「ウィル」 静かな曲。


「ノン・ストップ・ホーム」
打楽器が細かいリズムで流している上でサックス、キーボードが違う流れのメロディーを刻む。一種違和感のあるノリだが、これがまた「実に切ない」。


ジャコ・パストリアス加入以前で一番イイアルバムだと思うけど、誰か賛同してくれないかなー(もちろんCDあります)