将棋ファンの私。
先日は名人戦第4局があり、豊島将之二冠が勝利、
名人位を獲得しました。
早熟の天才と言われ、誰もが認める実力がありながら
タイトル獲得までは長い長い道のりだった豊島さんですが、
去年、棋聖、王位と獲得して二冠となり、
今回ついに、最高峰ともいえる名人も獲得して三冠になりました。
挫けることなく、コツコツとひたむきに努力し続けた先の結実。
感動しました。
豊島将之三冠 （画像はお借りしました）
予定通り、思い描いたように進むことができたら…と
誰もが願うでしょうけれど、
なかなかそうはいかないのが現実かもしれません。
理想に自分を近づけようとすればするほど
自分らしさを見失っていってしまう…ということもあるかもしれません。
じゃあ、その思い描いていたものや、理想って何？と思うとき、
それが本当に自分が望んでいるものなのかな…と思うことはありませんか？
それが、誰かの期待に沿うことや
世間一般の価値観の刷り込みだとしたら…？
そこを目指している自分に違和感を感じたり、
その道が苦しいものになり、喜びが感じられないかもしれませんね。
Aさんの理想は、“家族のだんらん”。
家族で集う幸せな時間を味わいたいと願い、
そして、家族ひとりひとりの生活がスムーズにいくように
気を配ってサポートし、頑張って過ごされてきました。
けれども、なかなか理想通りにはいかず
イライラやモヤモヤが続いたあと、
極度の無気力状態になってしまいました。
ヒプノセラピーで表れてきたものは、
「こんな自分はもうイヤ！」という気持ちです。
子どもの頃から、親の期待に沿う自分を生きようと頑張ってきて
親が喜ぶ顔が見られれば幸せでオッケー、
親をがっかりさせる自分になっちゃダメと思い込んできたAさん。
結婚して子どもが生まれてからは
よい妻、よい母として、その“役割”をしっかり果たすことで
家族を幸せにしたいと願い、
その姿を親に見せて喜んでもらいたいと思って頑張ってきたのでした。
それが自分の幸せと。
けれども、頑張っても頑張っても満たされず、
満たされない頑張りは疲れとして積み重なっていきました。
セラピーの最後の方で、
「誰かの幸せのためよりもまず自分の幸せのため」
と言葉にされたAさんは、
こんなふうにも表現されていらっしゃいました。
「剪定された庭木みたいじゃなくて
山や森の木みたいに好きなだけ自由に枝葉を伸ばしたい」と。
思えば、“家族のだんらん”とか“家族と過ごす幸せな時間”って
そこを目指して実現させるものではなくて
自然とそうなっているものなのでしょうね。
わけもなく、そこにいると安心したりくつろげるから
誰のためでもなくそこにいる、というようなもの。
豊島三冠がインタビューの中で、
「このままタイトルを獲れないで終わってしまうのではという焦りから
コンピューターソフトから完璧な指し回しを身に付けようと必死になっているうちに
いつしか自分らしさを見失っていたように思う。
完璧さをある程度あきらめて、本来もっている自分らしさを活かそうと思った」
とお話されていました。
周囲の期待に応えなければ！
足りないところを補って完璧さを身に付けたい！と
必死になっていたところから少し離れて
リラックスしたこと、自分の原点に立ち返ったところから、
豊島さんらしさを感じる指し手、クリエイティブさが増したように感じます。
今回の名人戦でも、
「名人戦で指せる喜び」を語り、「新鮮な気持ちで楽しめたことが結果につながった」と
お話されていらっしゃいました。
将棋では、棋士の持つ指し手の個性を”棋風”と言い表しますが
それは誰にも真似できないもの、オリジナリティです。
あらかじめ備わっているもの、持ち味、自分らしさを大切に
それを活かして生きることに喜びや楽しさがあり
喜びや楽しさを感じて伸びやかに生きることこそ、クリエイティビティ。
地球に生まれてきた意味ってそこじゃない？
ますますそんなふうに感じる日々です。(＾ω＾)
長くなりました💦最後までお付き合いくださりありがとうございます。
皆さまどうぞお元気でお過ごしください。
心にいつも希望がありますように(*'ω'*)
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