従来「インポテンス」という呼び方がされていましたが、「性的不能」と訳されるこの言葉は、人としてほんらい備わっている能力が失われていることを意味し、こうした悩みを持つ人への思いやりに欠けるものでした。
この表現とちがい、「ED」は勃起機能の低下という疾患を表す言葉です。「Erectile Dysfunction」の頭文字をとって「ED(イーディー)」と表記します。このような背景があり、
現在は、欧米、日本ともにEDという言葉が定着しつつあります。
テレビや新聞などでサッカーの王様ペレさんがEDという言葉を使って治療を呼びかけたことが記憶に新しいと思います。
なお、呼び方が「インポテンツ
」と「インポテンス」で異なるのは、ドイツ語で「インポテンツ」、英語で「インポテンス」と発音することの違いだけです。
また余談ですが、フランス語ではEDを「アポンタン」と発音します。日本語で「あんぽんたん」と言う表現がありますが、このフランス語からきたという説もあり、「お前はインポテンツだ!」と言っていることになります。もともと良い意味で使われる言葉ではありませんので、あまり使わないようにしたいですね。