men's clinic | 救急医の戯言

救急医の戯言

元呼吸器内科医であった救命医が、患者として2回手術を受けたこと、最近の医療について思うことを思いつくまま書いてみました。

 入院して、手術を受けた。

前立腺生検と、内視鏡的膀胱結石摘出術なので、大仰なものではない。

とはいえ、最初は前立腺生検だけの予定だったので通常2泊3日のプランが、思いがけず加わった膀胱結石摘出のため5泊6日に伸びた。引っ張り出す膀胱結石が尿道を傷つけるのでそのケアのために術後の安静時間が長くなるようだ。また、麻酔も会陰に限局したものではなく通常の腰椎麻酔となる。

 

 それはともかく当日の朝、奥さんが手術室の前で見送ってくれた。処置は多分40分程度で終わった。下手をすると大腸ファイバーより短いかもしれない。

 で、終了後手術室の前で、奥さんお出迎え。「ハイ終わりました、ではこれで。」という感じ。面会はなんと片道1時間車を走らせたのに、術前、術後の1分のみだ。

 病院は相変わらず、コロナ禍の影響下から脱していないので、基本面会は病棟のラウンジに限定されている。おまけに、最近は新たなコロナ患者が等比級数的に増えている。

 元気なヒトは面会できるが、ベッドから離れられないヒトは面会が叶わない。

 結局、なんのために来たかというと、「頑張ってね」と声をかけるのと、術中不測の事態が起こった時に居ていただくのが目的のようだ。

 自分が医療者側であった場合特に気にもしない事だが、さて当事者になってみると、わざわざ来てくれたのに申し訳ないような、、、、。

 患者側になることも大切なことなのだ。

 それにしては、今年は春から病院通いが絶えない。

 心身を、整えねば。