《初めての方へ》

現代音楽家 イサイマサシ君とのコラボ小説「Psy-borg ~終末の果実 episode2 をお送りします。

イサイ君が提示した、スライドと音楽のミュージックコンクレートに私がモノガタリで参加する、ネットワーク上の架空のセッションです。

細かい(雑な?笑)経緯は下にリンクを貼っています。基本的に書いて出しなので、読みづらいところもあるかと思いますが、気に入っていただけると幸いです。

 

コンセプト紹介

https://ameblo.jp/yappo777/entry-12446356678.html

 

では終末の果実 episode2 最終話をどうぞ

 

Psy-borg 

~終末の果実~⑨

episode 2

 

「ところで、お前はこれからどうする」

 

修造は外を向いたまま何も答えず、茶々丸を撫で続けている。

 

半年前、彼はすい臓がんのステージ4と診断を受けた。

 

今の医療であれば十分に完治できるが、修造は治療を断った。

 

神からの一言により、これから人類は否応なしに己の心と対峙しなければならなくなる。

 

これから起こるであろう混乱の中、生きていく希望も失いかけ、厭世的な気持ちになっていたことも影響している。

 

それこそ核戦争が起こり、一瞬で己の肉体がなくなるかもしれないという恐怖と諦めもあったのかもしれない。

 

「お前がわしを認識しなくなれば、わしもこの世に居続ける必要もなくなるな」

 

「御坊はどうされるんですか」

修造は外を見たまま問い返す。

 

「記憶を解体してデータの海にでも溶け込むのも良かろうな」

 

「私は死んだらどこにいくのでしょうな」

 

「知らん」

 

戯れ

答えのない問いを愉しむ

 

 

暖かな陽光と

微かに春の訪れを告げる薫風が

そっと彼の頬を撫でる

 

ゆっくりと肺に流れ込んでくる空気は

これから芽吹く草花の

満ちる生命そのもののように

 

毛細血管をめぐり

手足指先にまでその生命がたどり着く

ジンジンと末端が脈打っている

自分が今 生きている証

 

息を吐く

意識が空に溶け込んでいく

息吹

 

私は生かされている

 

「ノウマク サマンダ バサラダン 

センダ マカロシャダ

 ウンタラタ カンマン」

 

修造はゆっくりと不動明王の真言を唱えた。

 

「見事!」

誡即は豪快に笑ってそう言った。

 

修造は愛おしそうに茶々丸を撫でて呟いた。

 

「こいつのおかげで、良い終末を迎えられそうです

 

 



 

⇒episode3へ

 

この作品はフィクションであり、実在する、人物・地名・団体とは一切関係ありません

 

イサイマサシ、細井康生 架空セッション

「頭の中の映画館:PSYBORG〜終末の果実」

 

※第◯話をタップ、又はクリックをするとその記事に飛びます。

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episode2

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第14話 最終回

 

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