サービス業に従事していた会社員時代。
連休を取ることはとても難しく、長期休暇なんて夢のまた夢。
せいぜい行けたとしても近場の温泉くらい。
その後退社し、結婚4年目にしてようやく念願の新婚旅行。
蓄積された欲求不満を発散するべく沖縄へ飛び、たっぷり1週間のバカンス。
たちまち南国のトリコになり、離島をあちこち巡ること4年。
何となく気持ちが落ち着き、今度は反対方向へ舵を切り、ターゲットを北海道に絞る。
雄大な景色と数々の美味にノックアウトされ、エリアを別けながら車を飛ばすこと4年。
ざっくり全体を見たような気になって、またまた達成感が出てしまう。
次の目的地を見つけなければいけなくなり、すっかり困惑している今日この頃。
目標が決まらないと、イマイチやる気も出ないし盛り上がらない。
せっかく恒例になっていた年に1度の旅行…
このままだと今年はどこにも行かないで終わってしまう。
寂しい。

反対に、否応なしに出かけなければいけない場所もある。
来月はお彼岸で山梨へ出向くハメになる。
20回以上訪ねているけれど、はっきり言って魅力を感じたことはない。
ま、墓参りが面白いはずもないんだけど…
ところが、ここ数年のアウトドア人気で、あの辺りの海無し県が俄に活気づいてきた。
メディアでの露出が高くなると、自然と情報が入るようになり、ほんの少しずつ気になるスポットができてきた。
墓参りついでに、キャンプしたり温泉入ったりカヤックしたり。
…悪くないかも。
ぼんやりだけど旅の景色が見えてきて、ちょっとだけ楽しくなってきた。
あまりの暑さで家に籠ってばかりいたけど、それも無駄ではなかった。
普段ふれないジャンルの人の本は、時折あたしに軽い電気ショックを与えてくれる。
ちょっと見方を変えれば新しい世界が広がる。
これだから読書は止められない。

