16品目 | 熊猿の仲 ~ゆうえんのなか~

熊猿の仲 ~ゆうえんのなか~

モンチッチのようなヨメが、ツキノワグマのようなダンさまとのゆる~りとした日常を綴ります。
果たして熊と猿は仲がいいのか悪いのか…。
今日も中年夫婦はとことんマイペースに暮らします。

10歳の頃からずっとパーマ。

たまにいる、おマセなムカつく小学生だと思ったでしょう?
いいえ、違うんです。
天パなんです。

ゆるウェーブくらいならブローで何とか凌げたのかもしれない。
天使のようなクルクル巻毛だったら諦めがついたのかもしれない。
ところがあたしの髪ときたら、猛烈なダサさ+強烈なクセ。

学生時代は常に何かしら運動していたこともあり、ベリーショートにして、洗いやすいからと誤魔化していた。
しかし、社会人になってまでその言い訳を通すのはちとキビシイ。
スーツにプロゴルファー猿のような短髪…
どう考えてもイケてない。

幸い、腕利きの美容師さんと出会えたので、ここ20年は快適に過ごせている。
縮毛矯正を部分的に入れつつ、カラーも白髪染めもナシ。
長さはボブ~ロングを、その時の気分で行ったり来たり。

毎日決まったひとつ縛り。
TPOに合わせ、高さやゆるさ・分け目を変えてそれなりに見せている。
僅かに残ったオシャレ心から、せめて服の色にマッチしたヘアアクセを選ぶようにしている。

なぜだか中途半端な知り合いに限って、妙にマウントポジションを取りたがる輩がいる。
「ヘアスタイル決めとくのってアリだよね」とか「トレードマークになっていいよね」とか、思ってもいない言葉を平気で向けてくる。
むしろ小馬鹿にしてる。
裏を返せば、他のアレンジ出来ないの?いつも同じで恥ずかしくないの?とでも言いたいんだろう。
私は日頃から手を抜きませんけど、とばかりにカーラーで巻いた髪を揺らす。

お団子・編み込み・フィッシュボーン・ハーフアップ・夜会巻き…
あたし、本当は何でも出来ますから!

ある日、パーティーで顔を合わせる。
「髪可愛い~!私も美容院行ってきたよ~♪結構お金も時間もかかっちゃうよね~」
「ありがとう♪わざわざ美容院行ったんだ?偉いね~!あたしなんてセルフだよ~」
「えっ…」
上から目線オンナを黙らせてやったぜ。

たまに本気を出すと、凄い!上手い!キレイ!と、皆から大好評。
まさか、ズボラが候を奏して、普段とのギャップが有りすぎて誉められるなんてね…

天パ、捨てたもんじゃないです。