この青空を素直にキレイだと言えるのは、あたしが平和に暮らせているからなんだろうなぁ。
先週、父が手術をした。
初期のガン。
以前から腫瘍が悪性になる可能性は言及されていたので、特に驚くでもなく慌てるでもなく。
本人含め、家族みんな、今さら悩んでも仕方ないという心持ち。
準備から入院まで、淡々と進んでいった。
とは言え、前日・当日は心がざわざわして落ち着かなかった。
大病した親戚や友達が何人もいる。
同居している義父だって、何度か大きな手術をしていて、その度に立ち会いもしてきた。
だけど…
どれだけ大丈夫だと説明されても、絶対に大丈夫だと信じていても、この緊張感に慣れることは決してないだろうな。
全ては無事に終わり、術後の経過も順調。
過ぎ去ってしまえば、何てことなかったように感じる日々。
ちょっとイレギュラーな事件が起きただけ、とでもいうような。
それでも、こんな時には色々考えてしまう。
自分だったらどうするかな、なんて。
あたしは病院に行かないから、もしガンが見つかったら末期になっていると思う。
できれば治療は何もしたくない。
そうすると家族に迷惑かけるよなぁ。
つきのわさんの負担になるのイヤだなぁ。
でもただ見守るだけって、他の者にとってはすごくツラいはず。
本人の希望がはっきり分かれば、気持ちは軽くなるんだよね。
うん、しっかり意思を伝えよう。
静かにそう考える。
今夜は、当たり前に感謝しながらゆったり温まろう。
つきのわさんとふたり、おでんをつつける幸せ。
お裾分けに、義母も喜んでくれた。
明日も晴れるみたい。
何だか、ありがとう。