偽物が作られるということは、本物に人気があるということ。
本物の価値や価格が高くてなかなか手が届かないから、それっぽいモノで代用してある程度の満足感を得る。
庶民の強い味方。
基本的には本物志向。
滅多に手に入らないとしても、何かスペシャルな時くらいは奮発したい。
くだらない偽物に金を使うくらいなら、多少の犠牲を払っても正解を知りたい。
しかし中には、かえって偽物の方が良いんじゃないかと思うこともある。
ダイヤモンドとキュービックジルコニア。
どんなに小さな粒でも、その存在感は唯一無二。
いくらカットに精巧な技術を使おうとも、本物の輝きには到底及ばない。
何より、身につけている時の気持ちが違う。
安心・充実・高揚。
だけど同時に緊張感も伴う。
傷つけはしないか、無くしたりしないか。
常にドキドキ。
その点、偽物は気楽。
多少乱暴に扱っても平気な上、紛失したってそんなに痛くはない。
デザインも値段も選びたい放題。
どうせあたしの出かける場所なんてたかが知れてるんだもの。
気軽に楽しく使える方が有り難い。
でも、名誉のために言わせて!
ダイヤモンドも持ってます。
今日は土用の丑の日。
もちろん本物は鰻の蒲焼き。
せっかくなら美味しいモノをいただきたい。
この日に合わせて、ズラリ売り場を揃えるデパート・スーパー各社。
貧乏主婦、可能な限りの比較検討。
結論、どれも高い!
最低限の妥協点は国産。
産地にこだわった場合より¥2000安くなる。
ギリギリのボーダーラインでお得に済ませるか、とことん贅沢をするか。
迷いに迷って3時間。
混乱と暑さで、頭は爆発寸前。
あまりのことに、ほとんど泣きべそ状態。
ふと気づくと、鮮魚コーナーのタイムセール。
おじさんの元気な掛け声「活きのいいのが入ってるよ~」。
見ればそこには、キラキラぷりぷりの開きが。
鰯の蒲焼き。

これが、あたしの結論。
これが、我が家の経済状況。
でも、ちょっと悪あがきさせて!
ひとり2尾ずつです。