まさか、毎週のようにブラックを着ることになるとは…
知らぬ間に、それぞれの式を比べてしまっているあたしに気づく。
自分だったらどうするか、自分だったらどうして欲しいか。
つきのわさんの希望は何となくわかるし、あたしの希望も漠然とは伝えてある。
だけど、いつ死ぬかなんて誰にもわからないもの。
何が自分達の身に起こるかなんてわからないもの。
たまには、夫婦で真面目に話してみよう。
みんなを困らせないようにね。
お互い良い最後を迎えられるようにね。
一緒に準備していきましょう。
それにしても、お見舞いだの葬式だのってのは、ほとんど動いてもないくせに、どうしてあんなに疲れるんだろう。
デートとか結婚式とかの疲れ方とは明らかに違う。
脱力系ぐったり感。
そのくせ、なぜかお腹はやたらと空くんだよ。
イヤになっちゃう。
ほとんどカロリー消費してないから、食べてる場合じゃないんだけど…
胃が、脳が、食べ物を欲する。
式と共に精進落としも続いたから、"和"からとことん離れたい気分。
思いきって、地球の裏側へいっちゃおう。
粗めの挽き肉にして大正解。
我ながら良い出来。
ノーコメントながらモリモリ食べていたので、つきのわさんも気に入ってくれたのでしょう。
ランチはガーリックトーストとあわせて。
残ったら、オンザライスでチーズトッピングして、オーブンで焼いちゃおう。
久しぶりにゆっくりと家ごはん。
ようやく日常がかえってきた。
