55、はやぶさ新八 御用帳
平岩弓枝
剣術に長け、頭が切れる。
家柄も良いのに、偉ぶらない。
その上、正義感が強くて優しい。
まさに、イイ男の見本。
強いて欠点をあげるとすれば、女心に鈍感なところ。
それは、結婚してから別の人が好きだったことに気づく程の鈍さ。
その相手というのが、かつて家に奉公していた女。
この娘がまた、働き者で気転がきいて、いじらしくて健気で可愛い。
早く結ばれてほしいと願うのだけど、迎え入れた妻が、親友の妹なもんだから始末に悪い。
殺人事件の解決に取り組む、新八。
それを手伝う、元女中のお鯉。
数々の危険をくぐり抜ける度に、二人の絆は深まる。
お互いの気持ちはわかっているのに、一緒になることのない二人。
あぁ、切ない!
最近の工夫のない恋愛ドラマなんかより、よっぽど面白い。
三谷幸喜
雑誌に掲載されていたエッセイのまとめ。
決して多くはないページ数なのに、しっかり笑える。
本人が至ってマジメなのが、余計笑いを誘う。
25年近く前に刊行されたモノだけど、ちっとも古臭さを感じさせないのはさすが。
今と、言ってることもやってることも変わらないんだもの。
マイウェイを貫く。
単に成長してないだけか…
たとえ売れっ子になっても、根っこの部分は同じ。
そうそう簡単に、人なんて変わるもんじゃない。
でもそういうブレないところが、第一線を走り続けられる秘訣なのかも。
やっぱり、テレビも映画も面白いもんね(すみません、舞台は苦手だから観ないんです)。
それにしても、あの大ヒットドラマ"振り返れば奴がいる"の脚本まで手掛けていたなんて…
降り幅の大きい人だなぁ。
過去の作品が知りたくなって、思わずウィキで調べちゃった。

