仕事は楽しまなきゃ
…あたしにはない感覚です。
賃金をもらっている以上、それに価する働きをしなければいけないと考えています。
成果を出さなければいけないのだから、そこにハッピー要素が生まれる余地はないのです。
(逆に、役割を果たしさえすれば適当にやってもいいとの認識)
義務感や責任感が先行してしまうので、むしろ好きなことは仕事にしたくない。
せっかく好きなのに、窮屈になってしまうから。
楽しんでる余裕があるなら、もっと、やる事もやれる事もあるだろうと思ってしまう。
そんな事言って良いのは、ほんの一握りの超優秀な人だけだ。
あたしには、大キライでない作業を、お金の為だけにこなしていくのが合っている。
そんなあたしですが、サラリーマンを辞めてから1度だけ、そのルールを破ったことがあるのです。
退職金がなくなるまでは、ゆっくり過ごそうと決めていたプー太郎期間。
次第に心細くなる通帳の残高。
気持ちは動かないけれど、体を動かさなければ生活にならない。
惰性で求人広告に目を通す日々。
そんなある日、あたしの目に飛び込んできたのが発掘作業員の募集。
こ、これは…
やりたい…どうしてもやりたい!
もう、こんなチャンスは巡ってこないかもしれないもの。
面接では、「テレビで観るような作業ではありませんよ。重労働ですよ」と、何度も念を押されました。
苦労に反して結果が出にくいこと。
作業の大半が力仕事であること。
もちろん、知ってます。
だって、何年も前から予習してますから。
土を掘り起こす、刷毛で発掘物を掃除する、図面をおこす…
あぁ、妄想を膨らませていた世界が現実に!
さすがに、殺人事件は起きなかったけど。
果たして、その仕事はとてもとても素敵なモノでした。
縄文土器・住居跡・黒曜石…
幸せな時間でした。
自分には関係ないと思っていた、都市伝説だと思っていた、エンジョイジョブの世界。
ホントにあったんですね。
