今週の読書 21th week | 熊猿の仲 ~ゆうえんのなか~

熊猿の仲 ~ゆうえんのなか~

モンチッチのようなヨメが、ツキノワグマのようなダンさまとのゆる~りとした日常を綴ります。
果たして熊と猿は仲がいいのか悪いのか…。
今日も中年夫婦はとことんマイペースに暮らします。


42・43、遥かなる未踏峰(上)(下)
ジェフリー・アーチャー

イギリスの登山家、ジョージ・マロリーの生涯。
名前を聞いてもピンとこないなぁ。
登山家なんて、三浦雄一郎と野口健くらいしかわからないもんなぁ。
だって、そもそも興味ないし。
ただ、ジェフリー・アーチャーだから買っただけなんだもん。
でも、これなら知ってる。
「あなたはなぜ登るのですか?」「そこに山があるから」
この名言の生みの親。
翻訳が適切かどうかには、諸説あるらしいんですけど。
エベレストに挑み、命を落とした男。
そのチャレンジが成功していたのか、失敗に終わっていたのかは、未だ謎のまま。
とびきりの美女を妻にしても、危険を伴う登山への魅力を捨てきれない。
妻にOKをもらうや否や、登頂隊に加わってしまう。
とてつもない愛妻家なのに…
もう登らないって約束してたのに…
ねぇ、奥さんの気持ち、考えたことある?
心配と不安で、押し潰されそうになってたと思うよ。
子供達の将来と人生もあるし。
山へ送り出したことを後悔したのも、1度や2度じゃないはず。
だけど、行くんだよね。
だけど、行かせちゃうんだよね。
若い頃なら、カッコイイ冒険の物語として読んでいたかもしれない。
おばさんとなった今は、登場人物それぞれの気持ちを想像して、胸が締め付けられるよう。
一家の大黒柱の背中を押すことは、周りにいる人達にとっても大冒険だもの。
覚悟…そのひと言に尽きる。
良かった、あたしもつきのわさんも平凡な人で。