
31、草笛の音次郎
山本一力
一生懸命頑張っている姿は、必ず誰かが見ていてくれる。
その姿勢を貫けば、自然と人はついてくる。
正義は勝つとか、努力は報われるとか…
当たり前のことが通りにくい現代において、時代小説はあたしの心のオアシス。
スッキリします。
清々しい気持ちになります。
だってさ、色々むしゃくしゃするんだもん。
理不尽なことって、あるじゃない?
クソ上司に振り回されて、冷静にレイセイにと、言い聞かせる毎日。
無責任・無計画・無頓着…
男として、いや、社会人として恥ずかしくないのか!?
もっと自覚を持てよ!
せめて、もう少しちゃんとしてくれよ!
音次郎を見習えっての!!
いつかあの男に、正しい裁きがくだされますように。

32、メイクアップデイズ
揶月美智子
女のメイクは、ある意味武装とも言える。
丁寧に時間をかける者、適当に終わらせる者、エスカレートしていく者…
誰しも顔が違うように、化粧の仕方も人それぞれ。
一家のタブーになっている、おばあちゃんの厚化粧。
それとなく理由を聞き出そうとしてもはぐらかされ、遠回しに止めるように言っても聞く耳持たない。
おばあちゃんの頑なさは、おばあちゃんの秘めた想いだった。
ワクワクとかトキメキとか、何かキラキラした感じがいっぱい。
楽しい。
だけど、全編通して"メイクはオンナを上げる"みたいな雰囲気が、(2016年発行だと言うのに)早くも古くさいような…
もはや、目指すはノーファンデの時代ですぜ。
あたしなんか、最近は化粧水すらつけてないもの。
あんまり流行とか気にしないタイプなんだろうなぁ。
日焼け止めとアイブロウのみの人間には、いささか眩しすぎました。