リスト25:ファッション | 熊猿の仲 ~ゆうえんのなか~

熊猿の仲 ~ゆうえんのなか~

モンチッチのようなヨメが、ツキノワグマのようなダンさまとのゆる~りとした日常を綴ります。
果たして熊と猿は仲がいいのか悪いのか…。
今日も中年夫婦はとことんマイペースに暮らします。

あたしこう見えて、社長なんです(どなたともお会いしたことないですけど)。

普段は主婦。
時々、工業デザイナー。
そして、実は会社のトップ。

ふふふ、謎多き美女って感じでしょう?


実際には、ただのパートのおばさんです。
家族が起業した会社でたまにデザインの仕事をする、名前を貸しているだけのお飾り社長です(リスト22の回参照)。

こんな肩書きがついてから半年弱になりますが、生活は以前と全く変わりません。
むしろ実入りのない雑用ばかりを押し付けられて、絵にかいたような貧乏暇なし状態。

とは言え、時にはエライ人に会うような場面もあり、毎日Tシャツ・デニムというわけにはいきません。
サラリーマンは15年間近くやっていたので、着る物がないわけではないんです。

困ったのは名刺入れ。
前職は接客業で、社員専用カードが用意されていたため、産まれてこの方名刺を持ったことがなかったのです。

名刺交換の場面は突然やってきました。
いや、当然あるべき場面だったのです。
大人が自己紹介するんですから。

自分の名刺が出来上がっていれば、あるいは先に気づけたのかもしれません。
しかしあたしは渡されて初めて気がついた。
いただいた名刺をしまうモノがナイ!
裸でバッグに押し込むわけにもいかず、とっさに取り出したのはパスケース。
何とか難は逃れたものの、そこはかとない恥ずかしい思いをしました。

見栄っ張りなので、恥はかきたくないのだけれど、しょっちゅう使うわけではない小物にお金をかけるのはイヤ。

こいつは、そんなワガママおばさんのニーズに見事応えてくれました。

k.t.Lewistonの名刺入れ、¥10800が77%オフの¥2500!(税込)

友人が働くショップのファミリーセールで、そのお値段に一目惚れ。
デザインは二の次だった(むしろ全く気にしていなかった)のですが、なかなかにスタイリッシュで素敵ですよね。
傷が目立ちにくいという理由だけで選んだ革のシボもいい感じです。


コレで、心置きなく挨拶の場に立つことができます。
大人の武器を手に入れた気分です。

だけど考えてみたら、あたしのような中途半端な立場の人間が、名刺交換するシチュエーションはほとんどなさそう。


お得に買い物したつもりだったけど、結局ただの無駄遣いだったかも。

お飾り社長の、お飾り名刺入れ…
泣けてくる。