No.57 朝倉かすみ | 熊猿の仲 ~ゆうえんのなか~

熊猿の仲 ~ゆうえんのなか~

モンチッチのようなヨメが、ツキノワグマのようなダンさまとのゆる~りとした日常を綴ります。
果たして熊と猿は仲がいいのか悪いのか…。
今日も中年夫婦はとことんマイペースに暮らします。



生まれる時代を間違えた、と思うことがしばしば。


チビで短足、おまけにくびれナシ。
完全に着物体型です。
スマホをいじれば静電気で誤作動を起こすし、パソコンを開けばすぐにフリーズさせる。
完全に機械に遊ばれてます。
流行りに疎くて、便利グッズが使いこなせない。
完全に流れに乗り遅れてます。

大正か昭和初期なら、そこそこ違和感なく暮らせたと思うんですけど…


タイム屋文庫
朝倉かすみ


祖母の死をきっかけに、自分を見つめ直すアラサー主人公。
ゆるい実家暮らしを捨て、何となく働いてきた会社を辞め、主のいなくなった家へと移り住む。
タイムスリップにしたかのような、ザ・昭和なおばあちゃんの家。
この居心地の良い空間をだれかと共有したい。

高校時代に大好きだった男の子の影響で、すっかりハマってしまったSFの世界。
気づけば大量に集まった本やDVD等々。
そうだ、貸本屋を始めて自分と同じように楽しんでもらおう。


出会いと別れ。
得たものと失ったもの。

一生懸命考えて選んだ人生には、きっと幸せが伴うはず。



貸本屋だなんて、貧乏ったらしいとか古くさいってイメージ(あたしは好きだけど)。
今は電子書籍の時代ですからね。
わざわざ他人のお古を借りることはないし、本を何冊も持ち歩く必要もない。

でも、あたしはあえて"本"を選ぶ。
紙をめくるのが好きだし、それぞれの匂いが好きなんだもの。


やっぱりとことんアナログ人間。