
自分が大好き。
ワタシ、最高のオンナです。
でも…
もっと背が高ければ。
もっと鼻が高ければ。
なんて考えることもあります。
性格について思うこともしばしば。
ダイオウイカは知らないでしょう
西加奈子 せきしろ
二人の作家が短歌に挑戦するエッセイ。
ゲストにお題を出してもらったり、人気歌人に評価してもらったり。
1年半の成長記録。
読んで、すごく悔しかった。
つくづく自分の性格が恨めしかった。
あたしには、短歌は詠めない。
小心者のくせに見栄っ張りだから、キレイな言葉を羅列して誉められようとするだろうし。
変に真面目で融通がきかないから、文字数はキッチリにしなきゃ気が済まないだろうし。
つまらない作品が生み出されるシーンしか浮かばない…
それなのに、この二人ときたら!
独創的な感性だけでもジェラシーなのに、形式にとらわれない柔軟な発想!
あたしには、できない。
せめてもう少し頭が柔らかければ。
せめてもう少し勇気があれば。
あぁ、非凡の悲しさよ。
たっぷりの敗北感。
晴れ渡る空がかえって悲しい。
でも…
悲壮にくれるワタシ。
嫉妬にくれるワタシ。
キライじゃないです。
なんせ、最高のオンナですから。