No.16 西加奈子 | 熊猿の仲 ~ゆうえんのなか~

熊猿の仲 ~ゆうえんのなか~

モンチッチのようなヨメが、ツキノワグマのようなダンさまとのゆる~りとした日常を綴ります。
果たして熊と猿は仲がいいのか悪いのか…。
今日も中年夫婦はとことんマイペースに暮らします。



基本的に、本には読み応えを求めます。

短編より長編。
読み切りよりシリーズ。


初めて触れる作家さんの本に対峙した時。

セオリーを重視したい。

でも感覚が合わなかったら…
ひたすら気の乗らない時間を過ごすことになる。


冒頭でビビビとくるモノは大抵間違いないのですが、直感が100%正しいとは限りません。

仕事と家事の合間を縫っての読書は大切にしたい。

だから、本選びに失敗したくないんです。


そんな時の対処法。

まずはエッセイを読んでみる。


ミッキーかしまし
西加奈子


まさに"そんな時"に出会った一冊。


とにかく面白い。

ご本人含め、出てくる人がみ~んな個性的。
むしろ個性をこじらせてる。


もう何度読んだかしら。
何だか元気がない時に、何度救われたかしら。


小説には繊細な描写や柔らかい言葉がたくさんなのに、ひと度エッセイとなると…

ガサツな日常、ジャパニーズスラング…


このギャップがたまりません。


なので、小説から作者像を膨らませている方にはオススメしません。

例えるなら、声から想像したラジオDJのフェイスが残念だった的ショック、とでも言いましょうか。

ちゃんこーまいは人間臭さプンプンな感じが大好きですが…


こんなに素敵な言葉を紡ぎ出す人でも、実生活はあたしと変わらないんだ!と勇気づけられます。


好きな人の中にダメな部分を見つけて、ガッカリよりも母性愛を覚えてしまう…

う~ん、やっぱり疲れてるんだな。