【片付け小説】第22回 (3-1)

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 相変わらず客はいないが、花は地道にブログの更新を続けていた。


 なかなか物を捨てる判断は難しいものだ。

 使っているのかの判断の基準として、「使った物は右に。使ったら右に。と戻していくと、使っていない物が自然と左に溜まっていきます。これを判断の基準にしてみてはいががですか?」という内容を投稿した。

 すると「捨てる判断の基準が知れて良かったです。ありがとうございました。」とコメントが来た。コメントを貰うのは初めての事だ。
 
誰かがこのブラグを読んでくれているのかと思うと、また頑張ろうとやる気が出た。



 久し振りに片付けの依頼がきた。
 紫藤真奈美という40代からの主婦からだった。リビングの片付けをしたいとの事だ。


 リビングは家族が集まる場所なので、すぐに手が届くようにと物が集まってしまうことがある。
 家人はそれぞれの部屋があってもそちらは寝るだけで、大部分をリビングで過ごす人も多い。


 いつものように花は書類を鞄に入れ、シャツにジャケット姿で出掛ける。

 真奈美の家は、真奈美、夫、息子の3人暮らし。マンションに住んでいる。
 部屋に着くと早速リビングに通された。


 本当に片付けに困っているのだろうなと思った。リビングが物で溢れていた。ダイニングテーブルの上にも物が山積みになっていた。
 スッキリさせたいと真奈美。
 どこが不便なのかと尋ねたら、「全て」という事だった。

 それに不満としては、家族が片付けをしてくれない事。自分以外は男だから仕方ないのかもしれないが、それでも少しはやってもらいたいという事だ。


 家族の仲は別に悪くはない。
 高校生の息子とも普通に話はしている。

 ただ、リビングに家族が集まることがあまりないとのことだった。
 息子の部屋にもテレビがあるため、リビングに来る必要が特にはない。なので、好みの番組が違うせいもあるが、一緒にテレビを観ることは最近では無くなっていた。


 真奈美も1日6時間のパートに出ていた。

 家で過ごす時間があまりないので、散らかっても特に気にはしていなかった。
 だが流石にもう片付けをしなければいけないなと思い、花に依頼してきたのである。

 忙しいせいで、もう読まないだろうという新聞や雑誌もたくさん置かれたままだった。
 これら不必要な物を片付けるだけでも、随分変わりそうである。

 家族にも、今回片付けのアドバイザーに依頼したことは話してあった。