こんばんは!
いまさらながら、先日Amazonプライムにて映画「ジョーカー / JOKER」を初めて観ました。
2019年の映画で、ホアキン・フェニックスが主演を務めた作品です。
超超超有名な映画なので紹介は不要ですよね
それほど有名な映画なわりに、私はこれまで一度も鑑賞したことがありませんでした(汗)
今回こうして鑑賞できたことなので、私なりに感想を書いてみたいと思います。
なお、私は映画通でもなければ評論家でもないため、ストーリーの深い考察などはできません(^-^;)
ですので今回の感想記事は、あくまで一般の素人による感想文だということをご理解していただければと思います。
※注意※
これより先は映画のネタバレを多数含みます。
まだ観ていない方はご注意ください。
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映画「ジョーカー」を観終わった感想ですが…
いやぁ…メチャクチャえっぐいストーリーですね
もう不幸のオンパレードって感じで、主人公のアーサーが救われる要素が全くありません
ジョーカーというヴィランの存在は知っていましたが、こんなにも不幸な生い立ちだったら狂ってしまうのも仕方ないかなぁとも感じますよね
主人公のアーサーは、脳の障害により突然笑ってしまう心の病に苦しんでいます。
いわゆる目に見えない病気というものですね。
そして作中、アーサーが日記にこのようなことを書き記します。
”心の病を持つ者にとって最悪なのは…”
”世間の目だ”
”こう訴えてくる”
”心の病などない…”
”普通の人のように してろと”
あああああ、わかる。
わかる、わかる、わかる。
わかりすぎる。
これって、いわゆる「うつ病は甘え」って言ってる人達のことなんですよね
切り傷や骨折と違って、心の病は目に見えません。
そのため、なかには「心の病は、気の持ちよう」「心の病は、甘えからくる演技」なんて言う人が一定数いるんです。
私は強迫性障害という心の病を患っています。
13歳の頃に発症し、大人になった現在でも完治はしていません。
そして、この強迫性障害という病もまた、周囲に理解されにくい病気といえます。
今回は映画の感想を言う場なので強迫性障害という病気に関する詳細は省きますが、病名こそ違えど、同じ心の病を持つ者として、作中のアーサーの気持ちには思いっきり共感してしまいました
アーサーは仕事をクビになり、無料の福祉サービス(アーサーが無料で受けていたカウンセリング)も廃止になるという不幸続き…
そして唯一の心のよりどころと思われていた、同じアパートの住人である美女との交際。
しかし、なんと…
うわぁ…
この交際自体がアーサーの妄想だったことが発覚
本当に救いようがなさすぎです…
でもアーサーがしてた、この美女と交際するという妄想、これもちょっと気持ちがわかるんですよね(^-^;)
だって男なら誰もが一度はこんな妄想するでしょう!
私も高校時代、バイト先で片思いしていた年上の女性(社員)とデートする妄想を100回はしてましたからね
まぁ…私のその恋は実らずに終わりましたが…
ただ、アーサーの場合は単なる恋心からくる妄想というだけではなく、心の緊急避難的な意味合いもあったため、私のそれとは深刻度がまるで違うのだと思いますけどね
そして信頼していた母親が実は妄想性の人格障害を患っており、トーマス・ウェインに関する件が母親の妄想であったこと、そしてアーサー自身も実の子ではなく養子だったことなど、複数の事実が明らかになり、アーサーの精神状態はもうズタボロ状態となっていました。
つらいですね。
しかも、アーサーが幼少期の頃に母親の彼氏から虐待を受けていた事実も発覚し、その虐待によって受けた頭部への損傷がアーサーの「突然笑ってしまう発作」の原因にもなっていたんですよね。
悲惨にもほどがあります
その彼氏を選んだのは母親であり、虐待を受けているアーサーを守ろうとしなかったのも母親です。
つまり早い話が、アーサーが障害持ちになったのは母親のせいだともいえます。
ぶっちゃけアーサーにこの発作が無かったら、このような貧困生活ではなく、もっとまともな人生を送れたかもしれないとも考えられます。
突然笑ってしまう障害があるゆえに営業関係や接客業の仕事は難しいですし、その障害の特徴をうまくごまかせる大道芸人になるしかなかったのかなと思います。
現代みたいに障碍者に手厚い保障なんて無いでしょうし(実際、福祉サービスが廃止にされてる)、そもそもゴッサムシティ自体が犯罪まみれで荒れてる街ですからね。
そしてなによりアーサーが健常者だったら、そもそもジョーカーになっていなかったと思います。
大道芸人という職業にも就いていなかったでしょうし、地下鉄で暴君3人を射殺することにもなっていなかったはずです。
母親の嘘を知ったあと、最終的にアーサーは入院中の母親を殺害してしまうわけですが、私はこの母親殺害の動機は決して恨みだとか復讐などではないと思っています。
母親を手にかけた時のアーサーは、もうとにかく悲しみと絶望で心がいっぱいになっていました。そのすぐあとに拳銃自殺をしようと計画を練り始めていたことからも、これは親子心中に近いものだったのかなと私は感じました。「この野郎!よくも嘘を!」じゃなくて、「もう疲れた。もう楽になりたい」という気持ちだったのでしょう。
当初、アーサーはゲストとして出演していた番組内で拳銃自殺をしようと計画していました。
スタジオで司会者を射殺した直後にジョーカーとしての快感に目覚め、結果として自殺をしなかったわけですが、まぁこんな壮絶な人生を送っていたら自殺を考えてしまっても無理はないですよね…
司会者はなぜアーサーに射殺されたのか?
皮肉なことですが、アーサーの自殺を止めたのは司会者なんですよね。
番組出演中、アーサーは計画していた通りに「ノック、ノック…」と話し始めます。
計画では、その「ノック、ノック」というネタのオチとして、拳銃で頭部を撃ち抜くことを想定していました。
しかし、そこで司会者が思わぬ横やり(アーサーがネタを披露してる最中に口出しをした)を入れます。
これが余計だった
面食らったアーサーですが、それでも「やり直そう」と言って再び「ノック、ノック…」と話し始めますが、司会者はまたもや横やりを入れます。
こういう空気が読めない陽キャって本当に腹が立ちます
そして、ここでアーサーの顔色がサッと変わり、そのアーサーを取り巻くスタジオの空気も変わっていきました。
その後、ヒートアップしたアーサーと司会者は口論になり、結果、アーサーによって司会者が射殺されるという結末になります。
でも、この司会者射殺によってアーサーはジョーカーとしての快感に目覚め、そして本当の意味でのジョーカーが誕生した瞬間でもあるんですよね。
もちろん、この司会者だけがジョーカー誕生の原因だとはいえませんが、少なくともジョーカー誕生の最後の一押し(ひとおし)をしたのは間違いなくこの司会者でしょう。
絶望に叩き落とされた挙句に死ぬことさえも許されないって、もうこれアーサーは発狂するしかないやん!
なんかもう、ゴッサムシティって本当にヤバイ街ですよね。
こんなにヤバイ街なんですから、そりゃジョーカー、トゥーフェイス、ベイン、スケアクロウ、その他大勢のヴィランが誕生してしまうのも納得ですよね
そしてラスト、アーサーは警察に逮捕されたのち、精神病棟で精神科医を殺害して物語は終わりとなります。
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この映画、じつにさまざまな考察や解釈がなされています。
一番多い考察が、「ラストの病棟シーン以外の全てがアーサーの妄想」という解釈です(最後の精神病棟にいたアーサーだけが現実という解釈)
確かにそういう見方も十分できると思います。
作中に登場する時計が全て11時11分になっていたり、アーサーがカウンセリングを受けているシーンで、部屋にある時計とカウンセラーの腕時計の時刻が違うなどの指摘もあり、そう考えるとやはり妄想なのかな?とも思いますよね。
でも、私としては「ラストの病棟シーン以外の全てがアーサーの妄想」という説は無いという解釈をしています。
だって全部がアーサーの妄想となると、それっていわゆる夢オチと同じ類になりますよね。
それはあまりに手垢がつきまくった安直なオチのような気がして、ジョーカーという壮大な映画にしてはミスマッチのような気がするんです。
実際、監督も「妄想か現実か、それは視聴者の皆さんのご判断にお任せする」とコメントしていますから、それなら私は現実であったという解釈をすることにします
ちなみに今年の10月に続編が公開されるそうですね!
「ジョーカー:フォリ・ア・ドゥ」というタイトルで、なんとハーレイ・クインが登場し、それを演じるのがレディー・ガガというから驚きです
レディー・ガガは誰もがご存じの超絶美女ですので、まさにハーレイ・クインにぴったりの俳優さんですよね!
ミュージカル映画になるそうなので、1作目とは違って少し明るいタッチの映画になるのかな?
いずれにしても期待できそうな続編ですね!
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以上の感想をもって、映画「ジョーカー / JOKER」を観た最終評価は、すごく面白い映画となります
確かに重い内容の映画ではありましたが、私自身、アーサーに深く共感する部分が沢山あり、とても上質な映画だったと感じました。
続編も是非観てみたいですね。
最後まで読んでいただきまして、ありがとうございました!
では、また!