【03】クスム本場家庭料理 / 神戸 ■カレー遠征2014夏・関西三都物語。 | カレー探偵やみちゃん 世界食べ歩き

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富山県射水市在住のカレー研究家、ブロガー。ブログは15年継続中。カレーの聖地「イミズスタン」の命名者として、各種新聞・雑誌、テレビ、カレーイベントでイミズスタンをPRしています!「イミズスタン・カレーサークル(ROTI)」を主宰。


全国の善良なるカレー市民の皆さん。


カレー探偵やみちゃんです。



富山カレー王国(王都/富山県射水市)にあるカレー探偵事務所の所長をしています。


この夏、関西方面へ3泊4日のカレー遠征(※)をしてきたので、その内容を回を分けて記録していきたいと思います。


※主としてカレーを目的に旅行すること。ついでに観光も。



今回は第3回目です。

では最後までよろしくたのんますちゃ。



<カレー#3 クスム本場家庭料理>


・外観




クスム本場家庭料理

(兵庫県神戸市中央区山本通2-12-21 異人プラザ 203)



僕「・・えーっと? この建物、かなあ?」



夏休みを利用して仲間6人で神戸の街までやって来た僕ら。


みんな同じ高校のクラスメートだ。


なんで神戸かって?


べつにどこでも良かったんだけど、青春18切符をつかって、とにかく西へ。

いけるところまでとことん行ってみようぜ、ってことになったんだ。

ちょっとした冒険心、ってやつかな?



実は6人のうち、1人はインド人

名前はスーラジ君。


彼、見た目は完全にインド人なんだけど、実は神戸うまれの富山育ち

だからヒンディー語もほとんど分からないとか。

いつもは富山弁で冗談を言い合ってるよ。



・僕たち




じつは、電車で神戸まで近づいたとき、誰かが、


「神戸か、じゃあさ、せっかくだからスーラジの実家(じいさんの家)に遊びに行ってみない? ガチのインド人なんだろ?」


って言い出してさ。


スーラジも

「OK、もうずっと爺さんの家に行ってないし、俺も気になるから神戸で降りようぜ」


って超、乗り気。


それで、神戸で降りたはいいけど、肝心の爺さんになかなか連絡がつかない。


なんか、もうめんどくさくなって予定変更。


北野の異人館を見学して、それからカレーを食べることにしたんだ。



・入り口




カレー屋はネットで調べた。


なんでも、異人館の近くに「クスム」って家族がやっている、ものすごい家庭的なカレー屋があるとかで、スーラジ君もかなり食いついちゃって。


迷いながら、ようやく店の前に辿り着いたってわけ。



・店内風景




僕「うわ、これってレストランなのか? 普通の住居じゃん?」


友人A「でも、ハラールって書いたスパイスとかめっちゃ売ってるし、おもしれーじゃん!」


友人B「おい、店の人がみんなインド人じゃん、日本語通じるのかよ?」



なんというか、店内は散らかっていて。


幼児(店の子ども?)が遊んでいた積み木が散らばったままになってたし、めっちゃ無愛想なスタッフがだるそうに転がっていたし。


まあ、5、6人のインド人ファミリーの家庭にお邪魔する感じかな。

じいちゃん、ばあちゃん、お母さん、お父さん、息子、嫁、子ども?



・天井




天井は青くペンキで塗られてたな。



<食べる>



・メニュー




それで、僕たちが一番奥の席に座ると、ほかにもカップルとか、白いシャツを着た男の人がいたりして、ちょっと安心したよ。


もちろん、その人たちはお客さん(日本人)で、かなりのカレーマニアみたいだった。


メニューは店の爺さんがもってきてくれたんだけど、なぜか一番上の「ランチセット」 980円のやつしか頼めないような感じ。


みんなそれを食べているみたい。

まあ、いいんだけど。



・サラダ




最初はサラダが運ばれてきた。

上にかかっている粉は塩っぽい。でもなにか違う。

なんだろ。


こんなときはインド人であるスーラジ君の出番だ。


僕「スーラジ君、この粉は何?」


友人C「これは塩コショウじゃね?」


スーラジ「うーん、なんだろう?」



スーラジ君、ちょっと見掛け倒しというか、インド人のくせにインドのことほんと分かってないもんなあ。


そういえば、見た目にだまされてか、クスムの人たち、めっちゃスーラジ君にヒンディー語で話しかけるんだもん。


スーラジ君、適当にうなづいたり、笑顔でごまかしたりしてたけど、実は全然話がわかってないことを僕は知ってるよ。


てか、隣りの席にいた白いシャツの人。

僕らの会話を耳をダンボにして聞いていたみたい。


白シャツ男「その粉は、チャットマサラやちゃ、かなり塩が含まれとるよ」


えっ?

富山弁?


なんでもその人、富山のカレー探偵事務所から来た探偵さんらしい。


びっくりしたよ、まさかの富山県民なんだもの。


あとから聞いたんだけど、奥にいたカップルは大阪の人たちだったけどね。



・サモサ




白シャツ・・探偵さんは、僕らを気に入ったみたいで、


探偵「良かったらサモサを食べてくれんけ~、もう腹ぱんぱんながいちゃ、実はショナルパったあとの2連チャンながいぜ~」



って。

2連続でカレーなんて、めっちゃ鬼やん。

すっごいスパルタンな生き様してる!


ありがたくサモサはもらって皆でじゃんけんして分けたよ。


(でも、あとからサモサもおかわり自由だって知ったけどね)



・食卓












料理については僕らの頼りどころだったスーラジ君が、じつはほとんど役に立たない状態。


彼はインド人だというだけで、料理については僕らと変わらない、あまり分かってないことが判明。


もっぱら隣りの探偵さんの説明で理解することになった。



カレーは3種。


・ダルカレー

 チャナダルにカスリメティが効いた、スープ状の家庭的な味。

 探偵さんは「お豆チャンが補給できたちゃ」って言ってた。


・アルーチャナ

 ジャガイモとチャナ(ひよこ豆)が入ったカレー。

 うす塩味。

 探偵さんは「チャナ欠乏症の発作がおさまったちゃ」って言ってた。


・サヤインゲンとパニールのカレー

 パニールっていうのはインドのカッテージチーズで、弾力のある豆腐みたいな食感。

 探偵さんは「パニールの手作り感が激ウマ」って言ってた。



ぜんぶ食べ放題

おかわり自由!


これって育ち盛りの僕らにはうれしすぎるんだけど!



黙っていても、クスムの爺ちゃんとかお母さんが、


「チャパティ!?」


とか、


「カレー!?」


とか、定期的に巡回してきて、お代わりがいるかどうか聞いてくれるんだ。


クスム爺さん、例によってスーラジ君にはヒンディー語で何かの説明を付け加えていくんだけど、もちろん彼は、にゃはは~って感じですべて受け流していたよ。



突然、店の女の子(3歳?)がガチャーンと荷物を崩してお母さんに大声で叱られて泣いていたり、アットホームというかなんというか。


インドの下町ってこんな感じなのかもね。

ほっこりして話も弾むね。



探偵さんはお代わりはせずに、反対側の大阪人カップルに話しかけて、大阪のオススメカレー店のこととかを聞いてた。


僕らは、エロ本の隠し場所とかの話題で盛り上がりながら、お代わりしまくってた。



探偵さん、僕らの様子を見て、「若いっていいなあ~」って目を細めていたなあ。


いえいえ、探偵さん。


あなたのような深い知識とカレー愛をもつ大人に、僕たちは憧れます。



・チャイ




チャイは超あまい

しかも薄い


紅茶の味も香りもまったくしないじゃん!

砂糖水といってよいなあ。


まあ、それもこの店の楽しみ方なのかもね。



・探偵さんの戦利品




探偵さんは物販コーナーで豆に食いついていた。


よっぽど豆好きなんだろうね。



見た目はインド人、中身は日本人なスーラジ君。


彼のルーツというか、アイデンティティーを探すためって言ったらちょっと大げさかな?


急遽立ち寄った「クスム」だったけど、探偵さんに出会えてちょっとだけ楽しかった。



帰り際、名前を聞いたら、「やみちゃん」って言ってた。



ありがとう、探偵さん。

僕らはこの後、姫路城でも見に行きます。



僕らのハートに、やみちゃん・サマー。



(BGM 「Stand By Me」 by Ben E. King )



***

クスム本場家庭料理 インド料理 / 三宮駅(神戸市営) 三ノ宮駅(JR) 神戸三宮駅(阪急)
昼総合点★★★☆☆ 3.8

***


※この話は事実を基にした一部フィクションです。


やみ「次のカレー活動は、あなたの街のあの店です」



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