防災頭巾は役に立つかね

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 学校で保護者に防災頭巾を用意させる必要はありません。有効なのは教室で自分の席に着いていて、火事が起きた時です。登下校時や、教室外にいる時には役立ちません。限りなく気休めに近いのです。気付いているのに見ないふりです。



 家庭用に販売されている非常持ち出し袋にも防災頭巾が必ず入っているわけではありません。緊急連絡先を肌身離さず持っている方が重要です。


 防災頭巾は多くの学校で小学校入学時に購入を求められ、高校まで毎年度4月に持ち物調べの対象になるというパターンです。

 実効性を検討されずに漫然と学校の慣行となっていることの一つです。
 東日本大震災で、防災頭巾が役立った事例は報告されているのでしょうか(体育の紅白帽を被っている小学生の画像は見ました)。
 
 防災頭巾があるから安心、などと考えている保護者がいるとも思えません。一方、悪いことではありませんから、保護者からは廃止を求めにくい気がします。
いきなりやめたら不自然だというのであれば、折りたたみのヘルメットを各教室に設置しておけばよいのです。自治体の評価も上がるというものです。

 防災頭巾を用意しておしまいでは無責任です。
 大妻中高のように防災対策をしていることの方がずっと大切です。以下のHPに詳しく述べられています。
東日本大震災への対応と防災対策
 何が重要かわかっているすばらしい学校ですね。

 震災で自宅待機している生徒に「勉強してますか? 」というメッセージを送っていた残念な学校もあるのです。学校の姿勢がこういう時に露呈されてしまいます。

 外部のコンサルタントにお金を払う学校は多いでしょうが、通学圏が広い私立中高では、生徒の安全のために専門家のアドバイスを受けるという姿勢が大事です。
無料で提供される役所の資料をなぞるだけでは不足です。
 

 防災頭巾は、戦時中の防空頭巾に由来しているのでしょう。
 当時を防空頭巾を実際に被っていたという母に話を聴きました。外出時に着用することが求められ、外を歩く時はいつでも、付属の紐を肩にかけ、背負っていたとのことです。ものが落下した時というより火災にあった時に逃げるためのものだったということでした。
 「爆撃されたら意味ないと思うけどね」だそうです。
 戦時中の生活を描いたものを見ると、防空頭巾を被っているのは、女性と子どもばかりのような気がして、その点も尋ねてみました。「男の人は鉄かぶと」だったそうです。

 避難訓練の時に、生徒は防災頭巾を着用していました。教員の私はヘルメットを被っていたので、申し訳ないような気がしました。


 確かに座布団代わりになりますが、必要な子どもが座布団を持参すればよいのです。学校が強制する必要はありません。



 学校では何かを始めてしまうと、これは効果が薄いからやめようという決断をしません。「役に立つことがあるかもしれない」「万一何かが起きたらどうするのか」となかなかやめられません。
 こういうことを言い出すときりがないのです。大方の学校の制服は災害時の行動には適していません。生徒は体育の授業以外、ずっと制服を着用していますが、それはそのままです。


  学校で漫然と行われていることを少しずつ見直しましょう。必要ないことはやめて、大事なことに集中できる場にしていきたいものです。
 そんなことくらいどうということはないというのなら、とっとと廃止すればよいのです。
 変える努力より、変えない安楽さに流れる教員が多いのは残念です。その上、文句を言うのは一人前という教員もいます。その姿から子どもは何を学ぶのでしょうか。


 以下のような記事も書いています。
 新学期とぞうきんと保護者

 東日本大震災と学校

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