終わってほしくない。

ずっとそんな風に思いながら
毎日誰かが、

後ちょっとだね、
もうすぐ終わっちゃうね、

と言っている気がするし、

毎日誰かしらが何かしらのタイミングで
涙を流している気がする。

こんなにも幸せな時間を
 "終わり" に向けて過ごすことがあるんだ、
というなんとも言い難い感情。

なんでこんなにもみんなと分かり合えて
心が共鳴しあうことができるのか、
って考えた時に、
気づいたことがある。
それは、私自身が大人になってから
大切な人と関わる上でそうであれば
いいなと思っていたことでもあって。

フィナーレなので、最近では、
ホスミュの取材など、タイミングで
お互いに向けての言葉だったり、
素敵なところを言いあうことが多いけれど、
それは当たり前に沢山出てくる。


ただ、このメンバーのことは、
良いところにプラスして
ここ苦手だよねとか
変な意味じゃなく、
お互いの欠点だったり不得意な所も
曝け出して分かりあっている感覚がある。

私は人生で深く関わりたい人たちとは、
ダメな所をどれだけ曝け出せるかが
もはや勝負だと思ってるみたいなところがあって。

でもそれって簡単にできることでも
もちろん、ない。

でもこのカンパニーは、
それができる場所だと思う。
少なくとも私にとっては。

良いところと同じくらい、
ダメなところも最大限曝け出しあって、
そして、それを互いに受け止めあっている。

何かの壁に当たったとしても
そうだよね、そこ苦手だよね
でも絶対乗り越えられるよ
こうしてみたら?
これはどう?

とわかり合ってるからこそ、
プレゼントしあえるアドバイスや
言葉も多いし、
1人の悩み事は1人の悩み事ではなくなるし、
そうやってみんながみんなのことを
理解して、受け止めあっているからこその
共鳴なんだなと。

少し前のエッセイに、
安心安全な場所だからこそ、
壊してまた積み上げてを
繰り返していきたいと
書いていたが、
やっぱりこうして向き合って
稽古を重ねていくと、

どう頑張ったって
壊れない、大切な大切な繋がりが
あるのだなと気付かされるばかり。

そして、それを
自分だけでなく、
きっと、きっとみんなも思っているのだと
思えることが、奇跡であり、
ありがたいことだと
本当に心から感じている。

ついに来週の土曜日には
もう本番を迎えている。
どんな景色が広がるのか、
どんなことを感じるのか、
今はまだわからない。


ただ、
皆さんには、
安心して劇場に楽しみに来てほしいと
心から思います。


とんでもないですよ。本当に。