1、    はじめに
 税理士試験の勉強を開始してから約10年間かかりましたが、令和4年度の税理士試験にて合格することが出来ました。今回は合格体験記ということで、自身の経験や意識していたことなどをお伝えいたします。働きながらこれから何か資格を目指す方の参考になればと思います。


2、    税理士を目指すきっかけ
 大学が会計学科だったこともあり、もとから簿記には興味を持っていました。社会人になってからはステップアップとして、簿記3級→2級→1級と取得し、次のステップとして税理士か会計士の資格取得を検討していました。当時は事業会社の経理として勤めており、監査法人と顧問税理士の両方と接する機会があり、税理士の方に魅力を感じたこと、また税理士試験は科目合格制のため、長くかかっても働きながら取得が目指せることから税理士を目指しました。


3、    試験勉強について
 税理士試験は5科目を取得すれば合格となります(科目の選択には様々な条件があり、合格した科目は一生有効です)。実際に私が受験した科目は、①簿記論、②財務諸表論、③法人税法、④消費税法、⑤所得税法でした。この10年間で私自身の環境も独身→結婚→育児と変化してきましたが、以下のことを意識していました。

・勉強を習慣化すること
 高いモチベーションを維持するのは誰でも難しいものです。どんなに時間がない時、やる気が出ないときでも毎日15分でもいいから勉強を続けることで習慣化することを意識していました。
・スキマ時間を有効に
 学生と違って社会人は働きながらであったり、家事・育児をしながら資格取得を目指すことになりますので、どうしても時間の制約は出てきます。まとまった時間を取れなくてもスキマ時間を見つけることは出来ます。
・同じ問題集を繰り返す。あれもこれも手を付けすぎない。
 資格専門学校の授業を受講しながら受験していましたが、新たに書店などで問題集は購入したことはありませんでした。同じ問題集を繰り返し解くことが知識の定着につながりました。
・完璧主義を捨てる
 試験は100点をとれなくても合格できます。誰にでも出来る基礎問題を間違えないこと、重要論点は繰り返しやることを意識していました。
・実務に活かす
 税理士試験の勉強は実務に直結するものが多いと感じました。そのため、試験勉強で学んだことは実務に活かせますし、実務で出てきたことは税法ベースでも振り返って深堀りすることで相乗効果を出すようにしていました。実際に実務で出てきたことが、その年の試験に出るということもありました。
・感謝すること
 勉強を続けられるのも周りの支えがあってのことです。家族への感謝を忘れないこと、また弊社では試験日前に試験休暇制度がございますので、試験前に集中することが出来て有難かったです。
・あきらめないこと
 学校の受験とは違い、資格試験は何度不合格しても再度受験が出来ます。また年齢制限もありません。合格するまであきらめないことが重要かと思います。

4、    おわりに
 税理士は「税金のプロ」といわれてますが、税理士試験に受かっただけではプロとしては不十分だと考えています。毎年税制改正もありますし、税法は広く深いため、学べば学ぶほど知らないことが増えていきます。資格そのものというよりは、資格取得を通じて得た勉強習慣やチャレンジする気持ち、あきらめない気持ちなどが自分にとっては財産だと感じています。その財産を活かし、これからは税金のプロとして納税者や中小企業に喜んでいただけるよう、日々研鑽していきたいと思います。(中村大祐)

 

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