やはり、反対!プロバイダ責任制限法発信者情報開示関係ガイドライン(案) | 愛する祖国 日本

やはり、反対!プロバイダ責任制限法発信者情報開示関係ガイドライン(案)

 プロバイダ責任制限法発信者情報開示関係ガイドライン(案)が発表された。そして、ザッと読んでみた。問題点と指摘されていた部分に考慮されている部分もあるが、重要なところが抜けている。発信者情報の開示を受けるべき正当な理由の判断について、こう述べられている。

発信者情報の開示を受けるべき正当な理由の判断
  1.  プロバイダ等は、請求書の記載に基づいて、請求者が発信者情報の開示を受けるべき正統な理由を有しているかについて判断することとする。

  2.  発信者情報の開示を求める理由が、① 損害賠償請求権の行使のためである場合、② 謝罪広告名誉回復措置の要請のため必要である場合、③ 発信者への削除要請等、差止請求権の行使のため必要である場合には、通常は、請求者は発信者情報の開示を受けるべき正統な理由を有しているものと考えるが、例えば差し止め請求の場合に既に権利侵害情報が削除されており、請求の必要性がなくなっていることなどもありうることから、発信者の意見も考慮した上で判断する必要がある。
     その他の理由であって、正統な理由を有しているか否かについての判断が困難な場合には、プロバイダ等は、弁護士等の専門家に相談した上、判断を行うことが望ましい。

 明らかに、性善説で考えられている点である。ガイドラインは、広く様々な事例に適用されるものであり、性悪説も考慮に入れないと、法を悪用した偽善者が現れるのは必然であり、それを指摘していないところが、なんとも怪しいと思える。また、発信者の個人情報を開示するのは個人情報保護法と真っ向から対立するガイドラインである。個人情報保護法では、基本的に本人の同意が必要であると規定がある。例外的に「法令に基づく場合」とあるが、これが、その法令なのだが、果たして、本当に損倍賠償請求を行使するのか、名誉回復措置を要請するのか、削除要請を行使するのかを、情報開示した後も監督する必要がある。法律のガイドラインによって、情報開示を許可するのであれば、最後まで責任持って許可してもらいたい。現時点では、発信者情報の開示を受けるべき正当な理由(損害賠償請求権の行使など)を聞かれるだけであり、その行使については問われない。つまり、聞いた後に、どう対応しようと自由ということが言える。それから不可解なことに、請求者が個人の場合、請求者の氏名を発信者に示さない選択があること、権利が明らかに侵害されたとする理由、添付した証拠も発信者に示さない選択がある。しかも、複数選択可となっている。誰が何を理由に権利を侵害されたかもわからないのに同意しようがない。これは、法の名の下の報復措置と思われても仕方ないのではないか。相手が完全にブラインド状態で、自分の個人情報が流される事になる。一体、このガイドラインは何が目的なのかと疑問が出る。

 それらから、個人情報保護法の基本理念である、


第三条 個人情報は、個人の人格尊重の理念の下に慎重に取り扱われるべきものであることにかんがみ、その適正な取扱いが図られなければならない。

を満たしているとは思えない。


 発信者個人を守る法律で、プロバイダ責任制限法の条文(特定電気通信役務提供者の損害賠償責任の制限及び発信者情報の開示に関する法律)


第四条 第三項 第一項#1の規定により発信者情報の開示を受けた者は、当該発信者情報をみだりに用いて、不当に当該発信者の名誉又は生活の穏便を害する行為をしてはならない。

#1第四条 第一項 侵害情報の流通によって当該開示の請求をする者の権利が侵害されてことが明らかであるとき。

と、だけある。

 裁判という方法を取らず、事の成り行きを公表せず、民間企業による独自判断で、発信者の個人情報が流れた場合、発信者の安全を保障するものはなく、当人による法を無視した制裁も可能なところが危険である。例えば、相手が宗教団体の信者個人だと仮定してみると、相手の氏名もわからないのに、不特定多数の信者に、発信者の個人情報が知れ渡った場合、一体どういう事態が起こるか想像もできないではないか。嫌がらせ、無言電話、スパムメール等、信者が集団で行うことも否定できないのである。やはり、発信者の個人情報を開示するには、事件として公に処理するのが公正であると言える。

 また、一民間企業に、法律判断をさせるということは、誤った法律判断や偏った法律判断をする可能性も高い。企業によっても判断が変わるということも有り得る。プロバイダに開示判断責任を押し付けているだけであり、そんな重荷を負わせるぐらいなら、一定期間の通信記録のログ保存を義務化した方が、混乱を避ける上でも正統であると考える。民間に出来ることは、せいぜい、問題ある書き込みの判断をし、削除をさせるだけに止めておくのが限界である。

 以上の理由により、プロバイダ責任制限法発信者情報開示関係ガイドライン(案)に反対である。


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