「スーパークロス」 | やまたくの音吐朗々Diary

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映画レビューを中心としたバトルロイヤル風味。


テーマ:
スーパークロス

9月30日より公開される「スーパークロス」の試写。

スティーブ・ボーヤム監督。出演はスティーブ・ハウィー、マイク・ボーゲル。

全米で人気を博す究極のバイクレース「スーパークロス」を舞台にした青春バイクアクションムービー。

2歳違いの兄弟、KCカーライルとトリップは、バイトに精を出しながら「スーパークロス」のワールドチャンピオンになることを夢見ていた。初めて参戦したレースイベントで、ふたりの走りはビッグチーム「アメリカン・ナミ」社の目に留まるが、実際にスカウトを受けたのは兄のKCカーライだけであった。トリップは傷付き、自暴自棄に。一方、兄のKCカーライも思うような走りをさせてもらえず欲求不満がつのっていく…。果たしてふたりは、この逆境を跳ね返し、夢のワールドチャンピオンになることができるのだろうか?

本作の見どころは、一にも二にもレースシーン。土煙を巻き上げながら、アクセルをひねり、コブを跳び超え、急旋回をくり返すライダーたちのギリギリ感が、見る者の手に汗を握らせる。

汗とホコリと油と、とどろくエキゾースト音。

勝敗だけではなく、観客を魅了するエンターテインメント性を兼ね備えている点も、このスポーツの魅力だろう。

すべてのレースシーンにリアリティを出すために、2年かけて撮りためた実際の「スーパークロス」の映像をふんだんに使用するほか、撮影でも本物のレーサーがスタントを務める徹底ぶり。CGに頼ることのないウソのない絵作りこそが、この映画の生命線である。

ただ、その迫力のレースシーンのインパクトが強烈すぎて、物語のほうがやや淡白になってしまったきらいは否めない。

貧しい境遇のなかでひたむきに夢に向かう兄弟の姿、そのふたりに訪れる挫折と亀裂。レースという現実のなかで直面する葛藤(資金力のある者が有利、チームのために走りをセーブしなけれないけない…etc.)、ライバルの出現、人生を変える大事故、ふたりを支える恋人の存在…。

ドラマ性の高いエッセンスに十分に持ち合わせていながらも、そのいずれもが、表面をトレースすることに終始。そこから一歩先に踏み込めていないため、主人公への感情移入が、どうしても中途半端になってしまう。

レースシーンを削ることが難しいのであれば、全編をもう30分延ばしてでも(本作は82分)、人間ドラマを深く掘り下げるべきではなかっただろうか。そうすることで、レースシーンをより効果的かつ刺激的に見せることもできたはずである。

華々しいフィナーレにもかかわらず、せり上がる感動が乏しかったのは、主人公の人間的な魅力や、彼らが直面する「壁」が、ぼんやりとしか見えなかったがゆえ。

あるいは、観客をバイク&モータースポーツ好きに特化し、完全なドキュメンタリー映画にするという手もあったのかもしれない。

物語はさておき、バイクを自分のカラダの一部のように操り、ときに空中でウルトラCをキメるライダー。その超人的な美技は一見の価値あり、である。

オススメ指数:40%(最大値は100%)
補足:モトクロス好きな方なら70%

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