18歳の冬

テーマ:
高校3年生の冬。


僕は御殿場にあるTeam TOM‘Sのファクトリーにいました。


今思えば、グーグルマップもない時代に、FAXで送ってもらった地図を頼りにたどり着いたように思います。


雪こそ降っていなかったものの寒い日だったようです。


しかし、僕はその日ずっと興奮しっぱなしで全く寒さを感じなかったことを記憶しています。


カートを始めてから一つの大きなステップであるF3に。しかもあの夢にまで見た名門中の名門のトムスの工場でシート合わせをしている。


そんな状況に高校3年生の僕は夢なのか?と何度も頬をつねってみたりもしました。


はじめてのシート合わせをした時に担当として当時はメカニックとしてトムスにいらっしゃったのが山田健二さんでした。


分からないことだらけの僕にF3のことやドライバーのこと、シート合わせの重要性などについて色々と話しながらシート合わせを進めていきました。


シート合わせが終わるころ、健二さんが座った僕の位置をみて、「よし!中心が取れて綺麗だからこういうドライバーは大丈夫。問題ない!」っと言ってくれたことが嬉しかったのを今でも鮮明に思い出せます。



F3のレースでの思い出

茂木の若葉での衝撃的な忘年会の思い出

御殿場のホルモン焼き屋での思い出

マカオ/コリアでの思い出

数えればキリがないです。


出会ってから17年も経つなかで、いつ会っても変わらない健二さんがいました。


先日の岡山でチームルマンのエンジニアとしての健二さんに会った時も、



「お疲れ様です」と声をかけると、


「お! 左近ちゃん!!」とそこにはいつもの健二さんがいらっしゃいました。


今のGTカーのこと、タイヤのこと、分からないはいつも何でも教えてくれました。



訃報を聞き、皆さんと同じように信じられなかったです。


しかも話を聞くとレース当日。


健二さんがどれだけレースを愛していたか僕らは知ってます。


だからこそチーム、ドライバーも健二さんの居ない中で走るという非常に難しい決断をされたんでしょう。本当に敬意を表します。



健二さん、


今でも健二さんのあの笑顔と笑い声がありありと思い出されます。


健二さんと一緒に仕事ができ、たくさんの事を教えてもらったからこそ、


クソガキだった僕は人間としても成長でき、

レーシングドライバーとして、F1ドライバーになれたのだと思います。



大切なご家族様やチーム関係者の皆様のお気持ちを考えると慰めの言葉もありませんが、


これからもレースというフィールドとは違えど、頑張って生きていきますので、どうか天国から見守っていてください。


本当にありがとうございました。


ご冥福をお祈り致します。


Rest In Peace 


山本左近