『後宮からの逃走』を終えて② 謎のボックス | 山本耕平オフィシャルブログ「PASSIONE」Powered by Ameba

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テーマ:

メトロポリタン歌劇場『ロメオとジュリエット』のあの“空飛ぶベッドの”演出家


ギー・ヨーステン氏。



今回は東京二期会で新制作した舞台を
ヨーロッパに持っていくとのことで


4月には早々にワークショップをし、
再演モノで演出助手だけが来日するのと違い
稽古にも初めから演出家本人が立ち会う


ある意味とてもラッキーな現場でした。
厳しかったですけどね!(笑)


現代演出ではありますが、
基本的にはあくまでスコアの中にある
言葉や動機には忠実でしたから


言っていることとやっていることとが
異なっているような無理やりな読み替えは
無かったように僕は思います。


とはいえ戦いのシーンが多かったり
セリムがドイツ語以外に日本語も喋ったり
象徴的なボックスが出てきたり


公演後寄せられたお便りには
「あれはどういうことだったのか」

と答え合わせをしたい、
スッキリしたい方のお声が多数
寄せられました。


みなさんの疑問、第一位!(笑)


フィナーレで、セリムがコンスタンツェに謎のボックス(後宮の建物のミニチュアのような)を手渡すという場面がありました。


あれは何なのか。


もちろんこれは楽譜には指示のない
オリジナルアイディアであります。


それをもらったコンスタンツェは
最初はうやうやしくお辞儀をするものの

やがてそれを忌避してベルモンテに押し付け
それがペドリッロに押し付けられ…

最終的に舞台中央全面に置かれて
終幕となります。


あれは、僕の認識している限りでは、「後宮そのもの」であり、「後宮での今回の体験・思い出そのもの」であります。


これをどう解釈するかは、演じ手
聴衆、それぞれに委ねられているところですが

(カーテンコール中、オーケストラピットにいる東京交響楽団のみなさんからも「その箱には何が入っているの」と書かれた弾幕がヒラヒラとしていて、我々を笑わせていたのは秘密)


僕の考えでは、


たとえばコンスタンツェは、
この後宮での体験を通して、

愛の力とか
愛する人のための死

というところに行き着いて成長できた
(もしくは操を守れた)と思ったのに


セリムの寛大さを見せつけられた直後に
後宮そのものであるボックスを貰ってしまえば、

またいつか後宮に戻ってきたくしまうかもしれない。


男性達にたちにとってもこのボックスは

もう痛い思いや怖い思いをしたくないという不安を呼び起こし、
せっかくのハッピーエンド(のように見える)に

「ほんとは彼女たちは後宮に残りたかったのでは?」
「セリム(オスミン)とやっぱりなにかあったのでは?」
「今後、彼女たちは後宮に戻ってしまうのでは?」

などの疑念を呼び起こす存在です。


後宮は、“恋人たちの学校”
※コジ・ファン・トゥッテの別名

だったということではないでしょうか。


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