9月1日、夜中の23時過ぎた頃…
夫が寝室に来て「話がある」とベッドの横に正座して私に言いました。


「本当にごめんなさい…ごめんなさい…(号泣)
本当は俺…

鬱なんかじゃないんです。
鬱じゃないんだ…

ずっと…俺、ずっとずっと…
リコちゃんを裏切ってきました。

ずっと、、、
浮気してました。
本当にごめんなさい…
ごめんなさい
ごめんなさい
ごめんなさい」

うなだれ泣きながら謝る夫の横に私も座り込み

『うん、うん。そうだったんだね。
わかったよ。わかったから。
ね、泣かないで…』


夫は正座したまま身体を前後に揺らし話を続けます。

夫「違う、違うんだ。

もう、俺はこの家におられんと…

おられんとよ、もうこんな男捨ててくれ。
俺と離婚して…』


私『なんで?なんで離婚せなんと?わかったから、落ち着いて話そう、ね?』


鼻水垂らし号泣しながら
夫「だから違うんだ…もう一緒にはおれん。
俺はその子と結婚せなん…

妊娠したと、赤ちゃんが出来たと…
ごめんなさい。
ごめんなさい…
もう…こんなことになって本当にごめんなさい…」


私『そっか…。あなたがしたことはわかった、それに赤ちゃんがいるんだね。うん、それもわかった。
結婚したいというのは慎さんの希望なの?
慎さんがそうしたいの?
それが慎さんの幸せなの?』

夫は、泣いてグチャグチャになった顔を上げて私を見ながら

「はぁぁぁぁ???」

「リコちゃん何言ってるの?
俺の幸せなんてどーでも良かったい、俺の気持ちとか…
何言ってるの?
何で怒らないの??
こんなことしたんだよ?
なんで怒らんと?」


私『え?怒る気持ちに今はならん。また今度怒ると思うから。でも今は怒る気持ちにならん。
だから、あなたの気持ちはどうなの?それであなたは幸せになれるの?』

夫「俺にそんなこと言う資格なんてない」

なかなか言わない夫でしたが、あなたの気持ちを聞かないと話は進まないよと言うと、夫は気持ちを話してくれました。


夫「俺はここにいたい。みんなといたい。離婚もしたくない。でも…彼女は俺と付き合ってるうち鬱にならしたと…。ずっと彼女にも嘘をついてきたと。嫁と別れるて…だから俺はその子と結婚せんといかん…」


私『そっか。気持ちを聞かせてくれてありがとう。
子どもたちはあなたの事が大好きよ。
私も慎さんが大好きよ。一緒にいたい。
私ね、あの3日間で思ったの。あなたが無事に帰ってきてくれて良かったって。
もし彼女がいても、それでもいい、生きていて欲しい、もし無事に帰ってきてくれたら彼女に「生かしてくれてありがとう」って言おうって思ったの。
慎さんは、彼女の為に結婚しようとしているけど、あなたは彼女と赤ちゃんを幸せに出来るの?あなたが幸せではないのに、彼女と赤ちゃんは幸せになれるのかな?
誰かの犠牲や不幸の上に立つ幸せなんてないよ。
私や子どもたちは、あなたがいてくれると幸せになれるんだよ。あなたはどうしたいの?』


「ずーーっと(彼女と)別れたかった、好きじゃないあんな女、でも別れられなかった、妊娠までさせてしまった。産むて言いよる…。俺は堕ろせとも言いきらんだった…。こんな男捨ててくれ、俺の幸せなんてどうでもいい。」


私『うんうん。いいんだよ、堕ろせって言わなくて正解だと思うよ。そんなこと言わなくて良かったと思うよ。どうするかは彼女が決めたらいいんだから。産むて言うなら養育費も払わなんね。もしかしたら不安定な彼女は育てきらんかもしれんけん、引き取らなんかもしれんね。覚悟するよ。』


夫「だから何を言ってるの?正解て……
リコちゃんバカじゃないと??
普通堕ろせて言うやろ?
なん正解て…そんなこと普通言わんよ?」

私『うん。多分、私はバカなんだと思うよ』


「俺は…みんなといたい…
リコちゃんといたい…あぁぁ…」

泣きじゃくる夫を抱きしめ、背中をさすり『大丈夫だよ、解決できるように一緒に考えよう、ね?大丈夫だよ』
と宥めました。

床に倒れこむ夫…
そっと手を取りました。





「…リコちゃん…
       まさか脈取ってる?」





『あ、、、バレた?
いや、倒れこむから大丈夫かなぁ、不整脈かなと思って(^_^;)』

「プッ…嘘でしょ?こんな時に職業病?ふふ……あ〜、久しぶりに俺笑った。今まで全然笑えなかったんだ」


3日間の失踪中、彼女と別れたそうです。
帰ってきた時に目に青あざがあったのは、別れ話の時に彼女が殴って出来たものでした。
8月末に彼女から再度連絡がきて、夫は妊娠を知ったそうです。