身近な自然観察 蘖(ひこばえ)と実生(みしょう)の緑(その4)

 冬至も過ぎ、これからほんの少しずつ日が長くなるとともに、新型コロナの流行が少しずつでも緩和されることを願わずにはおれません。
 シリーズのその4ということにしましたが、前に撮ったもののその後が半分以上です。寒くなっても、辛うじてまだ葉を保っている落葉樹の蘖や実生の姿は、決して元気には見えませんが、生命を保って、春にまた新たな緑を作り出すのか、見届けられたらいいなと思います。

クワの実生
 これは、前に載せていないものです。物流会社の敷地の生け垣の隙間から飛び出して生えていたものです。当地域では、鳥が種を散布してあちこちで生えてくる木の5強(アカメガシワ、クワ、センダン、エノキ、ナンキンハゼ)の一つです。生け垣はこの実生の北側にあり、北西からの冬の風を防いでくれていると思います。種が散布されても、いい場所悪い場所があるに違いありませんが、南向きで北風を防ぐ良い物件?だったのかもしれません。この辺りは、高速のインターチェンジにもアクセスが良く、昔から物流ターミナルとして整備されたまとまりのある区画で物流会社がいくつも集まっています。
↓クワ実生 12/21 




ケヤキの実生
 シリーズ最初(←リンクです)に12月7日撮影のものを載せました。ちょうど2週間経ちましたが、先週からガクンと寒さが増しても、あまり変わりないように見えます。ここも上のクワの実生がある物流会社の建物の南の道路の歩道に生えていたものです。茶色くなったものは建物の西の端に近い側で、あとは少しずつ東側にあったものです。西端に近いと風にやられるのでしょうか。それでも北側に大きな建物があり北風を防ぎ南向きの良好な場所と言えるでしょう。この実生の親は道路の向かいにある、別の物流会社の敷地に植栽された木だと思われます(ほかには考えられません)。物流会社の敷地というより道路側の土地に見えますが、根が物流会社の敷地なら道路管理者といえども勝手には刈れないのかもしれません。とは言え、大きくなれば支障が出るのでいつかは刈り取られてしまうのだろうと思います。
↓ケヤキ実生 茶 12/21  

↓ケヤキ実生 緑 12/21 


↓ケヤキ実生 緑 12/21 



センダンの実生
 前に撮っていないものです。5強の一つです。ほかの落葉樹でも同じですが、枝の先のほうの葉が最後に残ります。頂芽優勢、オーキシンの働きの影響の名残なのでしょう。100メートルあるかどうかの北には物流会社の敷地に実のなるセンダンが、西の公園の中にも実のなるセンダンの木があります。一応、実は有毒のようですが、鳥は食べて種を散布していくようです。道路なのでいつか刈られる可能性があります。下の写真は、先に挙げた親木候補とは別の場所ですが、実のなる木になっているほうでも、枝先に少し葉が残っている部分もあります。
↓センダン実生 12/21 

↓センダン枝12/21 5



アカメガシワの実生 クワの実生(2021/4/20訂正)
 1週間前に撮ってシリーズその3(←リンクです)に載せたもののその後ですが、だいぶ枯れ落ちそうになっています。5強の一つ。カラスが好んで実を食べるようなのであちこちで実生を見かけます。ここは道路の敷地そのものなので、いつか刈り取られるのでしょうが、結構そのままにしておかれています。
↓クワ実生  
↓before 12/14 5545

↓12/21




コブシの蘖
 10日前に撮ってシリーズその2(←リンクです)に載せた木のその後ですが、急に寒くなって持たなかったようでほとんど葉が落ちました。おまけで、冬芽のアップ写真をつけました。南側から撮っています。本当に同じほうを向くようになるのでしょうか。
↓コブシ蘖落葉   

↓before 12/11

↓12/21


↓コブシ冬芽  12/21 



ケヤキ実生(2)
 何回か載せているもののその後ですが、まだ先端は辛うじて緑を保っています。基本的にケヤキの実生は強いのかもしれません。それに加えて建物により風から守られている効果は大きいのかもしれません。
↓ケヤキの実生 先だけは緑 12/21 



モミジバスズカケノキの蘖
 こちらもその後ですが、相変わらず青々とした葉をつけています。見ている中では最強かもしれません。
↓モミジバスズカケノキ 12/21  5676

 

 

 拙い記事をお読みくださりありがとうございました。