NHK「旅するゴガク」が、今年度後期「旅する〈ための〉ゴガク」に

 テレビの話題が重なってすみません。
 NHKのEテレの語学番組で、これまで「旅するユーロ」、「旅するゴガク」と続いてきたシリーズが、今年度後期、9月の終わりから「旅する〈ための〉ゴガク」となるそうです。「ための」ということは、旅はしないのだろうと想像できます。コロナのために現地ロケができない状況だから仕方ありません。どうするのかなーと思っていました。いつか、旅するシリーズが復活する日がくることを祈ります(旅がないと決めつけてしまいましたが)。

 これまで、現地の自然、文化、生活や、人々との触れ合いがあり、少し語学の勉強もありな(今は語学が主眼ではない私にとっては良い意味で)素晴らしい「旅番組に限りなく近い語学番組」として楽しみにしながら視聴してきましたが、残念ながらそのコンセプトが一旦終わってしまいそうです。
 9月7日の夜に放送された「旅するドイツ語」23回、「旅するイタリア語」23回は、どちらも自然を感じられる場所で、現地の日差しや空気なども味わうことができ旅番組として最高でした。これは昨年度後期の再放送ですが、3月に放送されたであろうこの回はしっかり見れていなかったかもしれません。毎度、半期(まるごと半期再放送があるので実際1年)の放送が終わる頃、旅人や旅のパートナーにも愛着が湧き、とても名残惜しい気持ちになります。
 ドイツ語は、黒い森の旅の終着点の一歩前が湖に浮かぶ温暖で美しい世界遺産の島でした。ボーデン湖(コンスタンツ湖)に浮かぶライヒェナウ島(世界遺産にもなっている)は、旅のパートナーのビューラさんの実家のあるところで、実際に今回実家に行く内容でしたが、旅人の佐藤めくみさんも「もうここを離れたくない」と言うくらい魅力的に映りました。
 イタリア語の旅人の小関裕太さんは、若々しく開放的、底抜けに明るく面白い人でイタリアが合っている感じがします。歌も好きのようですし、現地の人の言葉をイントネーションも含めてそっくりにコピーするように発音して吸収する姿が印象的でした。このオウム返しのような耳コピーは下手をすると嫌みになりそうですが、彼は明るいので全然嫌みではありません。乗馬もでき、それを披露する回もありましたが、今回はロバで、かわいらしくて良かったです。Ho capito!(わかった、そうですよね)、Davvero!? (本当?)、彼の元気なイタリア語が聞けなくなるのはさびしいです。
 もう、次の回が最終回。本当に別れが名残惜しい。さびしいです。
 まだこの番組のシリーズを見たことがない方は、もう残り1回ですが、見てみられてはいかがでしょうか(23回はまだ水、木の早朝に再放送があります)。当面なのか、ずっとなのか、「旅するゴガク」は見られなくなります。


NHKサイトから
https://www.nhk.jp/p/german-tv/ts/GP7LVK1MMQ/
https://www.nhk.jp/p/italian-tv/ts/1VXQVRM5MQ/
 

『旅するドイツ語』
黒い森の美食の旅で身につけるドイツ語!

第23回「ライヒェナウの恵みを味わい尽くす」
俳優の佐藤めぐみさんの世界遺産の島・ライヒェナウの旅はつづく。修道士たちが始めたという野菜作りは、いまや観光とともに島の産業の大きな柱。温暖で実り豊かな島は「幸せな島」と形容されることもある。島の野菜をたっぷり使ったサラダをいただく。旅のパートナー、ブューラさんはこの島の出身。17世紀に建てられたという実家の湖に面した庭で、一緒にくつろいだひと時を過ごす。

次回のエピソード
第24回「パンに始まりパンに終わる黒い森の旅」
俳優の佐藤めぐみさんが、黒い森の旅の最後にどうしても行きたかったところは、旅のはじめに市場で見つけたおいしいパン屋さんの本店。地元ならではのパンや菓子パンをこれでもかと買い込む。向かうはフライブルク市の南端にある黒い森を一望できる展望台。最高の景色の中、最高の旅だったことを実感。旅のパートナーのブューラさんとパンで乾杯する。
 
この番組について
俳優・佐藤めぐみが南ドイツのシュヴァルツヴァルト(黒い森)へ!森の恵みをふんだんに使った美食を堪能しながら、地元の人たちに積極的に話しかけ、ドイツ語でのコミュニケーション術に磨きをかけていく。

旅人
佐藤めぐみ
旅のパートナー
Rosi Böhler(ブューラ・ロージ)
(ドイツ語講師)
監修
草本晶
文法アニメコーナーでの解説
モーリー
(小鹿のアニメキャラ)
ナレーション
LIZA(リーザ)
旅のパートナー(代役)
Bettina Post-Kobayashi


『旅するイタリア語』
旅も会話も楽しみたい! 学びと発見のイタリア旅

#23「シチリアの至宝エトナ山を散策」
俳優・小関裕太がシチリア島を旅をしながらイタリア語を学ぶ▽今回の舞台はシチリアのシンボル、エトナ山▽ロバに乗ってトレッキング!▽南の島の「雪の洞窟」を探検▽名物のスイーツ、グラニータ作り▽イタリア語で「なぜ?」と聞いてみよう

次回のエピソード
#24「イタリア語で実践! Faccioda solo!最終回」
俳優・小関裕太がイタリア語を学びながら、シチリアを旅する▽これまでに習ったイタリア語を使って一人で課題をこなすFaccio da solo!の最終回
 
この番組について
旅をしながら言葉を学ぶ「旅するゴガク」シリーズの第4弾。今回の舞台は、エキゾチックな文化が魅力のシチリア島。番組では、島の多様な文化や人々の暮らしをお伝えしながら、旅で使えるフレーズや表現を紹介する。

旅人
小関裕太
(俳優)
旅のパートナー
マッティーア・パーチ