残念ながら昨日、災害、パンデミックなど緊急事態には国会の承認なしで国が地方自治体に指示ができる地方自治法の改定案が国会で可決されました。
2000年に入って憲法上の地方分権の定めに従い地方分権一括法、地方自治法が改正され、明治以来国の地方自治体に対する指示命令、監督が全て禁止されたのです。
国と地方自治体は法律上同格になったのです。
地方自治体は、法令に反しない限りどのような内容の条例も制定できるようになりました。
かつ法律に反してるか否かの判断は第一義的には地方自治体の議会にあります。
例えば国が種子法を廃止しても、それに反して種子条例が34の道県でできたように。
条例が法令に違反していると国が考えれば、自治体を訴えて最高裁まで争わなければいけません。
緊急事態に国の指示があっても、自治体はそれに従わず住民の命を守る選択はできます。
熊本地震の時に国が屋内退避の要請をしたのに、町はそれに従わず住民の命を救ったように。
これは憲法上の地方分権によって保障されている私たちの権利です。
今回の改定による国からの不条理な指示があっても徹底して争いましょう。
私たちにはまだ闘う道が残されています。
出所:東京新聞2024年6月17日